高校中退の相川七瀬が語る「47歳の女子大生生活」 40代で大学受験に挑戦…「こんなに大変だとは!」

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 いま注目を集める「リカレント教育(社会人の学び直し)」。高校中退を経験した歌手・相川七瀬さんが、大学受験に挑戦して神道を学びたいと思った理由とは――。

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 神社にある「鳥居」は英語でどう訳すか、それでは「榊」は――。

 國學院大学神道文化学部2年、相川七瀬、47歳。「現役女子大生」の私は今こんなことを学んでいます。上から20歳、14歳、9歳、3人の子育て中でもあり、「女子大生」兼「主婦」兼「ロック歌手」ということになります。

 高校を中退して歌手デビューした私は、大学受験の前にまず高卒認定試験を受けなければなりませんでした。その上で大学受験に臨んだわけですが、家族は、高卒資格をとるだけで終わらず、まさか大学にまで行くとは思っていなかったようです。

 入学願書を取り寄せ、出願してから、「実は……」と打ち明けると、「ええっ!」と驚いていました。でも、決して思いつきではなく、私にとっては数年にわたる計画に基づいての大学受験でした。

神社を「再発見」

 10年前、日韓友好ライブに参加するため対馬を訪れた時に出会った、赤い稲穂がきっかけとなります。その赤い色をしたお米の穀霊を神として祀(まつ)る赤米神事は、少子高齢化で廃(すた)れ、担い手はたった1人になっていた。この伝統の神事を、どうにか次の世代に引き継ぐお手伝いができないかと考え活動を始めました。そして、5年が過ぎた頃、知識が圧倒的に足りないことに気づき、神事を支えるために、もっと学びたいと思うようになったんです。

 私と神社の縁は、幼少の頃に遡ります。祖父が地元の大阪にある神社の氏子総代だったこともあり、子ども時代から神社の祭祀がそばにありました。そして20代になり、歌手としてとても忙しかった頃に私自身、神社を「再発見」したんです。

 その頃、自分をリセットするには日本から離れ、海外のリゾート地なんかに行かないとダメだと思い込んでいました。でも、そんなことをしなくても神社に参拝するとリセットできることに気付いたんです。神社は、森や山、豊かな自然環境の中にあることが多く、そこに身を浸(ひた)すと自分がリセットされる。自然とともにある日本の神社ってすごい!

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