新庄は17打数6安打、江川卓は突然の引退会見…日本シリーズを最後に引退した7人のスター選手

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 熱戦が続く今年の日本シリーズ。過去には日本一を決める栄光の舞台を花道に引退した名選手・スター選手もいる。今回は80年代以降に絞って、選手として幸せな最後を飾った名選手をご紹介してみたい。

 まずは日本一を決めて現役引退した選手から。投手はたった1人であった。西武の前身・西鉄時代からライオンズ一筋でチームの屋台骨を背負った東尾修である。

 1987年には自身2度目のパ・リーグMVPに選出され、チームの2年連続日本一にも貢献。ところが、この年のオフに麻雀賭博容疑で書類送検の憂き目にあってしまう。減俸に加え、12月21日から6カ月の謹慎処分が科された影響もあり、翌88年シーズンは6勝9敗と7年ぶりに二ケタ勝利に届かなかった。それでも経験と実績を買われ、中日ドラゴンズとの日本シリーズ出場メンバーに選出された。その初戦、4-1とリードした8回裏、無死一、二塁のピンチの場面でマウンドへ送り出されると、森祇晶監督から「この1人は抑えてくれ」と言われカチンときたという。それでも気持ちを切り替え、初球で相手打者を三ゴロ併殺打に仕留める。次打者の立浪和義も三球三振とわずか4球でピンチを切り抜けた。続く9回裏も続投し見事セーブを挙げている。

 東尾は3勝1敗と王手をかけた第5戦にも登板。4-4の同点6回表から3回1/3を投げ、被安打3、奪三振1、失点1の好投をみせ、チームの延長11回サヨナラ勝ちを呼び込んだ。見事3年連続日本一に輝いたが、実は初戦の夜に監督との意識のギャップを強く感じ、現役引退を決意してマウンドに立ったという。

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