「体に投資する」超高級食材店のカリスマバイヤーが明かす買い物術 新鮮な食材の見分け方、調味料の選び方は

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「裏を見る」習慣

 日常的に口にする食材を選ぶ際も、注意すべき点はたくさんあります。食卓に欠かせない食材に的を絞って話せば、その代表格は卵でしょう。卵は鶏の食べるエサがダイレクトに中身に反映される食材なので、海外ではどう飼育されたかが明記されていますが、そのような情報は日本の店頭ではほとんど分かりません。黄身がオレンジ色だと新鮮で良いなどといわれますが、わざわざパプリカを与えて色味をよくしているだけという場合もあります。それくらいエサが卵の中身に直結していますから、お子さんが卵アレルギーだったら、実はエサに反応を起こしているだけかもしれません。

 ですから、日本で買う場合は、顔の見える生産者から通販で手に入れるのが確実です。ネットを開けば、どんなエサを食べて飼育されたかを詳しく公開している生産者が見つかります。ここと決めたらサブスク的なノリで、3週間に1回くらいのペースでお取り寄せをして、自分にあった卵を見つけてみてはいかがでしょうか。

 卵と一緒に牛乳をスーパーで買う方も多いと思いますが、皆さんよく“コクがあるものが美味しい”と言いますよね。けれど、我々の舌が感じるコクの正体は牛乳の「焦げ臭」だということをご存じでしょうか。高温殺菌で処理された牛乳などは、100℃を超える熱にさらされて焦げついてしまっているのです。

 ひとえに牛乳といってもさまざまな種類があって、本当の牛乳というのは、搾りたて100%の生乳を加熱殺菌しただけのものを指しますが、実際には「成分調整牛乳」や「無脂肪牛乳」など、栄養が足し引きされたものがたくさんある。私のオススメは、低温殺菌の牛乳。60℃ほどの温度で30分くらい殺菌しているので、賞味期限が短くはなりますが、熱によってタンパク質が変異することもなく牛乳の持つ旨みが味わえます。

 以上のような食料品の注意すべき情報は、概ね商品のパッケージに記載されていますから、買い物の際は必ず「裏を見る」習慣をつけてほしいのです。

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