八王子「崩落アパート」の「手抜き工事」社長は“愛人”と潜伏生活 業務上過失致死容疑で捜査中
スーパーで買い物
実のところ、則武地所はもとより曰くつきの業者としてその名が知られていた。崩落アパートの原因も防水工事の手抜きだったわけだが、元従業員によると、野口父子の指示で、日常的に杜撰(ずさん)な工事が横行していたという。
2000年の創業以来、主に経営の舵取りを担ってきたのは野口昇会長である。しかし、父子対立をきっかけに、武昇前社長が大半の従業員を引き連れ、17年に「建築や」を設立。愛人と目される女性もそのうちの一人だった。
武昇前社長は則武地所から独立していたものの、崩落アパートの建てられた13年5月は社長在任中だったことから、昇会長とともに捜査対象に置かれたのである。
武昇前社長は9月に自宅を売却。携帯電話の番号も変え、被害者遺族への謝罪はおろか、取引先や従業員への説明責任も未だ果たさぬまま。その一方で、愛人と目される女性とともにスーパーで買い物をする姿が目撃されていた。反省なき様子だと疑われても仕方がない。
「週刊新潮」2021年10月28日号「MONEY」欄の有料版では、則武地所の実態と杜撰な工事について詳報する。
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