山口組に復帰するか、交渉は白紙か? 神戸山口組の中核「山健組」離脱断定報道で

国内 社会 2021年9月13日掲載

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拘置所に勾留中の5代目山健組組長

 山口組の本流で、2015年の6代目山口組分裂・神戸山口組の結成を主導した山健組が「神戸」を離脱し、「6代目」に合流する動きがあることが報じられた。元山口組系「義竜会」会長で暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」主宰の竹垣悟氏はどう見ているか。

《神戸山口組の中核「山健組」離脱、対立する「山口組」との合流模索か》と題する、9月10日付の読売新聞オンラインは以下のように報じた。

〈兵庫県警は、特定抗争指定暴力団「神戸山口組」(本部・神戸市)から中核組織の「山健組」(同)が離脱したと断定した。捜査関係者への取材でわかった。県警は、山健組が神戸山口組と対立する特定抗争指定暴力団「山口組」(同)への合流を模索しているとの情報を入手している〉

〈山健組組長(62)は昨年7月以降、神戸山口組から離脱の意向を示して傘下の組長に同調を求め、山健組の組員が離脱する動きが出た。神戸山口組は昨年9月、山健組組長を除籍処分にしたという。組織運営を巡る対立が背景にあるとみられる〉

〈神戸山口組には昨年末時点で約1200人の構成員がいたが、今回の離脱に700人程度が同調し、勢力は半分以下になるとみられる。県警は離脱が新たな抗争の火種になる可能性があるとして警戒を強め、各組織の動向を注視している〉

 読売記事に登場する「山健組組長(62)」とは中田浩司5代目山健組組長を指す。2019年、抗争に絡む殺人未遂事件で逮捕され、現在は拘置所に勾留中の身だ。

かつての裏切りをどこまで許すのか

 逮捕・起訴後、中田組長は、神戸山口組からの独立を画策したとされ、2020年の9月10日付で除籍処分が下っている。

「神戸山口組からの離脱は既定路線でした。一方で、『合流を模索』と報じられた6代目山口組を取り仕切る高山清司若頭が、かつての裏切りなどをどこまで許すのかということが焦点の1つです」

 と、竹垣氏。

「中田組長が殺人未遂容疑などで逮捕・起訴されたのは、自らヒットマンとなり6代目傘下『3代目弘道会』の神戸事務所を襲撃し、部屋住みの若い衆が右腕の切断を余儀なくされた一件に関してです。6代目を割って出たことに加えて、あろうことかナンバー2が総裁を務める組織の関係先を自らハジいているのに、“戻ってきて座る席はあるんか?”というわけですね」

 これまでの高山若頭の生き方からすれば、裏切りは絶対に許されないはずだが……。

「その通りですね。ただ、戻るかどうかという話し合いを6代目側としてきたのは間違いないようで、6代目側は本部長で大同会の森尾卯太男会長が窓口になっているようです。森尾本部長はもともと山健出身なので、互いにかみしもをつけず、くだけた話もしやすいから適任と思われたのでしょう」

 6代目に戻るなら、中田組長には若頭補佐というポジションが用意されているとも噂されているという。ただ、殺人未遂容疑で起訴された裁判で下される判決いかんでは社会復帰まで相当な時間を要することも想定される。

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