事件現場清掃人は見た 孤独死の後始末で遺族と大家がトラブルになった具体的事例

国内 社会 2021年09月10日

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孤独死保険

 高江洲氏は、遺族と大家のこうしたトラブルは何度も目にしたが、両者の仲裁に入ることも少なくないという。

「私としては遺族の気持ちも、大家の気持ちもよくわかります。現場となるアパートは古い建物が多く、大家も人柄の良い人がほとんどで、何カ月も家賃を滞納されても文句を言わないような人たちなのです。できれば大家の負担を少しでも減らしてあげたいとの思いから、遺族には半分くらいはお金を出してあげてはどうですかと提案することにしています」

 また、大家に対しては、訴訟を起こせばその費用がかかるし、少しでも早く部屋を元通りにして貸せるようにした方がいい、と説得するという。

「その結果、訴訟にならずに済めば、気持ちよく仕事を終えることができます。何より亡くなられた方が喜ぶと思います」

 高江洲氏は、大家は高齢者を入居させるなら、孤独死した場合に備え、原状回復費用や遺品整理費用を保証するいわゆる孤独死保険に入るべきだと主張する。

 最近は、入居者向けの孤独死保険も販売されている。保険料は月500円から800円ほどで、原状回復費用は100万円から300万円、遺品整理費用は50万円まで保証される。

「この保険に入っていれば、入居者は孤独死して部屋が汚れても、保険金で原状回復ができます。遺品の整理も保険金で充分賄えます。安心して暮らせると思います」

デイリー新潮取材班

2021年9月10日掲載

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