「コルク狩り」で少年2人に暴行 非行グループの高校生3人を逮捕、テリトリーを巡りトラブルに

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 東京北区の緑地広場で足立区在住の会社員と高校1年生(ともに16歳)に暴行を加えたとして、6月23日、北区の高校生3人が警視庁少年事件課に逮捕された。

 社会部のデスクが言う。

「現場は王子駅近くの『あすか緑地』(北区)という場所です。北東へ向かうとまず隅田川とぶつかり、橋を渡ると足立区で、さらにその先に荒川が流れている。『3年B組金八先生』のロケ地も近い。そこで足立区の高校生らに暴行を加えたのは、緑地を根城にしている“王子喧嘩会”と称する非行グループでした」

 暴行は2回あった。1度目は、昨年11月、足立区から隅田川を越え北区エリアにバイクでやってきた2人が捕まってしまう。もっとも、その時は往復ビンタで解放された。「次はねえぞ(北区に二度とバイクで来るなという意味)」と念を押された上でのことだ。ところが12月、高校生は友人と一緒に荒川と隅田川に挟まれた足立区内を走っていたらなぜか彼らに捕まった。今度はチョップや蹴りなど1時間近くもヤキを入れられたというわけである。

「実は高校生らが非行グループに捕まったのは足立区ではあっても北区側に張り出した“飛び地”のような場所でした。そこを“喧嘩会”は、自分たちのテリトリーと考えていたのです。被害者はあくまで足立区だと思って安心して走っていたら彼らに運悪く見つかり、制裁を加えられたというのが事件の構図です」(同)

 もっとも、足立区からバイクで北区にやってきたからといって、誰彼なくヤキを入れられるわけではない。王子喧嘩会の気に障ったのは「コルク半」という野球帽型のヘルメットだ。

「“コルク半狩り”ってのは以前からあるんです」

 とは地元のバイクショップの店員である。

「この辺の若い奴は縄張り意識みたいなのがあって、もともと学区を越えてやってくる連中を敵視するところがあります。粋がった恰好をしているとますます許せない。その昔、暴走族というと、コルク半に戦闘服というのが“正装”でしたが、最近は暴走族の恰好だけして走る連中もいる。足立区の中で走っているぶんには勝手だけど、中途半端な連中が北区まで来て暴走族のマネをするのは見過ごせないと怒る者もいるんです」

週刊新潮 2021年7月8日号掲載

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