立民「森裕子」副代表が「北朝鮮にコロナワクチンを送れ」 浅はかな発言の根底にある考え

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 立憲民主党の森裕子副代表(65)が「新型コロナウイルスの問題で、ワクチンの余剰分を人道支援として北朝鮮に提供してはどうか」と提案し、批判を浴びている。

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 問題の発言は6月11日、参議院の「北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会」で飛びだした。

 森議員の公式サイトを見ると、質疑の様子が紹介されているのが分かる。リンクをクリックすると、YouTubeで動画を視聴することができる。

 動画は彼女の公式チャンネルにアップされているもので、参議院のインターネット審議中継をベースに、参考資料を画面に合成するなどの編集が加えられているようだ。

 この動画の内容や、公式チャンネルに掲載された説明文などを元に、委員会での質疑を再現してみたい。

 森議員は新潟県選挙区の選出議員だ。新潟県の“県紙”はブロック紙の新潟日報。彼女は公式チャンネルにワクチン問題に関する質問の参考資料として、同紙が蓮池薫さん(63)に行ったインタビュー記事を紹介している。

 ご存知の通り、蓮池薫さんは拉致被害者だ。帰国後に中央大学法学部に復学、新潟大学大学院を修了するなどし、現在は新潟産業大学経済学部の准教授を務めている。

 新潟日報は昨年の20年11月に「[祈り]蓮池薫さんインタビュー 日米の政治転換期 拉致解決『待ち』許されぬ 『親世代の存命中』北に主張を」の記事を掲載した。

北を“ハッピー”に

 この記事で蓮池さんは《拉致被害者が多くいる日本が、ずっと「待ち」の姿勢で、手をこまねいていることは許されない》と指摘。北朝鮮を日本と交渉のテーブルにつかせるためにも《具体的な「支援案」の“アメ”をちらりと見せる》必要性を訴え、以下のような提言を行った。

《北朝鮮はとりわけ2021年からの新「5カ年計画」に、単に経済を立て直すというスローガンだけではなく、具体的な施策を盛り込みたいだろう。それには財源と技術が必要だ。新型コロナウイルス禍での医療対応を含め、日本に頼らざるを得ないと北朝鮮が考えていく可能性がある》

 もっとも蓮池さんは「北朝鮮に新型コロナウイルスワクチンを送るべき」と発言したわけではない。あくまで《医療対応》と《財源と技術》を指摘しただけだ。

 その上で、森議員の質問に話を戻す。彼女は委員会で拉致問題の解決には「日本が動くことで、北朝鮮も“ハッピー”になる端緒」が必要だと指摘した。

 蓮池薫さんたち拉致被害者が日本に帰国できたのも、アメリカに「悪の枢軸」と名指しで批判され、北朝鮮の国内経済も極めて厳しい状況だったことが追い風になった可能性があるとした。

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