ヤクザと一緒に逮捕された「元ヤンキー町議」 議員時代は「暴力団との対話も政治」と発言

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順調な再選

 地元ブロック紙の西日本新聞は同年4月26日、「福岡県/最年少25歳の議員誕生 大野城市・浅田氏 みやこ町・橋本氏 『若者の声を届けたい』」の記事を掲載した。

 記事では橋本氏を県内最年少の25歳と紹介。「若者が流出し、高齢化が進む町の現状を改善したい」との想いから立候補したと紹介した。

 興味深いのは、祖父と叔父が近隣自治体で町議だったという記述だ。橋本容疑者は高校を中退し、暴走族にも所属していた。しかしながら、身内に“お手本”がいたことが分かる。

 2015年4月に町議選が行われ、橋本容疑者は723票で再選を果たした。順位は7番目で、初当選の時より得票数も順位も伸ばした。

 2期目の活動は、華々しいものがあった。まず15年7月に町が発注した分譲住宅地の造成工事に欠陥があると指摘した。

 17年3月には、「学校給食センターで嘱託職員の採用試験を巡り、町職員が町議などに合否の結果を事前に漏洩した」事実を問いただした。

全国区デビュー

 17年12月には町の小学校と中学校で設置されている消火器のうち、全体の3割にあたる約60本が使用期限を過ぎていたことを明らかにした。

 いずれも町議会で、橋本容疑者の質問が発端となっており、地元の新聞社などがニュースとして報じた。市政のチェック機能を立派に担っていたと言っていいだろう。

 こうした姿勢が全国的な注目を集めたのか、PRESIDENT Onlineは16年7月と8月にインタビュー記事を配信した。タイトルだけご紹介しておこう。

◆「元ヤンキー20代当選議員『暴力団との対話も政治です』」(16年7月9日)
◆「元ヤンキー20代当選議員『選挙活動の鍵は競艇場とサウナです』」(16年8月7日)

 AbemaTVも17年1月に町議としての橋本容疑者をニュース番組で紹介した。現在でも「元ヤンが“救世主”に? ヤンキーから学べる人間学とは」の記事がネット上で閲覧可能だ。

 だが、その後、橋本容疑者に大きな転機が訪れる。

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