「沢村拓一」の大リーグ挑戦に続け! メジャーで活躍できそうな“意外な選手”とは

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上々な滑り出し

 日本時間の4月2日に開幕したメジャーリーグ。昨年オフは菅野智之(巨人)、有原航平、西川遥輝(ともに日本ハム)がポスティングシステムを利用しての移籍を目指したが、交渉が成立したのは有原だけで、菅野と西川はチーム残留となった。年々、FAとなっている選手の契約が後ろ倒しになっており、ポスティングシステムでは交渉期間が短いという点はあると指摘されているが、特に日本を代表する先発投手である菅野が残留したことは驚かされたファンも多かっただろう。

 一方、海外FA権を行使して海を渡った沢村拓一(レッドソックス)は3日に行われた開幕戦でメジャーデビューを果たすと、ここまで3試合連続で無失点と上々な滑り出しを見せている(4月8日終了時点)。昨年のシーズン前半は巨人で結果を残せずに、一時は三軍まで降格となっていたことを考えると、1年後にメジャーで活躍するとは、とても予想できなかったことだ。そこで、今回は、現在日本で圧倒的な成績を残しているわけではないものの、メジャーに挑戦したら意外に活躍しそうな選手が他にもいないか、探ってみたい。

 過去にメジャーに移籍した選手の顔ぶれを見てみると、成功しているのが多いのはやはり圧倒的に投手であり、需要が高いのはリリーフである。ここ数年活躍した平野佳寿(今季からオリックスに復帰)と沢村に共通しているのは、スピードと決め球となる落ちるボールがあるところだ。

遅咲きの花を咲かせる期待

 その条件に当てはまりながらも、そこまで実績がない投手ということで面白そうなのが国吉佑樹(DeNA)だ。一昨年は161キロをマークしているように、そのスピードは12球団でもトップクラス。さらに2メートル近い長身からのフォークも備えている。

  40試合以上登板したシーズンが過去に3回あり、通算防御率は3点台後半。ただ、プロ入り11年目の昨年がキャリアハイに近い数字。30歳を過ぎてから、さらなる成長が見られている。海外FA権の取得には、まだ3年以上あるが、横浜からメジャーに移籍して活躍した斎藤隆(ドジャースなど)は36歳で海を渡っているだけに、国吉がアメリカで遅咲きの花を咲かせることも期待できそうだ。

 もう一人同じタイプで面白そうなのが鍵谷陽平(巨人)だ。国吉ほどのスピードはないものの、コンスタントに150キロ近いストレートを投げることができ、今年で31歳と中堅の域に達しているが、まだまだピッチングには若々しさが感じられる。60試合に登板した2017年をピークに徐々に成績を落としていたが、昨年は46試合に登板して防御率2点台をマークして、見事に持ち直した。

 絶対的なボールというほどではないが、フォークをしっかり操り、大学時代からの先輩である沢村と投球スタイルが似ているというのも好材料ではないだろうか。今年は、貴重な中継ぎの一角として開幕から活躍しているが、絶対的な存在と言うわけではなく、もし本人が強く志望するようなことがあれば球団としても移籍を容認するという展開も十分に考えられる。

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