女性急死のテキーラ事件 渦中の100億円「起業家」は「私が提案したわけではない」

国内 社会 2020年12月10日掲載

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早朝、店の人間からの電話で死を知った

 その後まっすぐ帰宅し、2時くらいには就寝したという。だが、5時半頃、突然鳴った電話で彼は起こされるのだ。

「当日お店にいた人ではない、グループのマネージメントを担当している方からでした。『実は昨日、一緒に飲んでいた女性が、あの後に亡くなられました。警察が事情を聴きたいと話しているので、連絡先を教えますがいいですか』と。ショックで呆然としました。さっきまで楽しそうに飲んでいたのに、なぜ……と」

 そのまま一睡もできずに一緒に飲んでいた知人たちに連絡をしていると、9時過ぎに渋谷警察署から連絡が入ったという。

「店にいた時の状況を聞かれたので、いまお話したようなことをそのまま電話で詳しくお話ししました。どうやら私が最後の聴取だったみたいでして、『みなさん同じようなお話をされるので、そういう状況だったんでしょうね』と言われたのを覚えています。警察からはそれっきりです。私としては、最後まで楽しくお酒を飲んでいたつもりでした。これまでもこのゲームでこのようなことが起きたことはありませんでしたし、どちらかというとほとんどが成功に終わり楽しい催しになっていたのです。だから、本当にいまも信じられなくて……」

 彼の話によれば、警察は事件性がないと判断したようだ。だが数日経過すると、この件が徐々にSNSなどを通して知れ渡るようになる。7日になると15万人のフォロワーを持つアカウントが、「当日いたキャスト、被害者のお友達、彼氏周り、黒服、何十人もの人から話を聞いた」などとして連投を開始。やがて、光本氏を名指しで「人を殺した」と批判するようになった。

「初めて拝見する方でした。アカウント名もアイコンも。その方を含めて、ツイートされている方々には一切コンタクトしていませんが、あることないことがすごい勢いでリツイートされており、見るに耐えられなくて最近の投稿はまともに見ていません。実はいまは精神的に不安定になり、Twitterのアプリ自体も携帯から消してしまっているくらいなのです」

「起業家M」で間違えられた前澤友作氏

 なお、当初、このアカウントは酒席にいた起業家を”M”とイニシャルだけ明かしていたため、ネット上では前澤友作氏ではないかともウワサされていた。実際、光本氏と前澤氏の関係は深い。彼が起業家となってまもなく起ち上げた「株式会社ブラケット」を買ったのは、当時、前澤氏が率いていた「ZOZOTOWN」であり、その後、彼はZOZOグループの中で働いていた経験も持つ。

 前澤氏の名前が出てしまったことについて聞くと、

「いまご指摘を受けるまで全然知りませんでした。ご迷惑をおかけして本当に申し訳なく思います。前澤さんとは2013年以来の関係で、いまもお食事させていただくお付き合いを続けさせていただいておりますが、あのようなゲームをご一緒したことはありません。そもそもワインを静かに飲まれるような方ですので。もしかしたら、あの店にご一緒したことが過去にあったかもしれませんが、当日あの場にいたようなことは絶対にありません」

ショックでまだ考えがまとめられていません

 A子さんの死について、どう受け止めているかと聞くと、

「1人の方の大切な命がなくなったことに関しては、本当にショックを受けております。非常に残念でなりません。こんな悲しいことが起きてしまうこともあるということを痛感しましたので、お酒の飲み方もあらためて考え直さなければならないと反省している次第です」

 酒の飲み方以前に、自分の来し方を振り返りはしないのかと問うと、

「今回の件を踏まえて、いろんな感情がこみ上げてくるのですが、まだあまり日が経っておらず、ショックで考えがまとめられていないところです」

 と終始、光本氏は緊張した声色で語るのであった。

 以上が光本氏の話であるが、当事者の一人としての告白であり、彼の話が全て真実であるとは限らない。だが仮に彼が言う通り、A子さんが自らの意思でテキーラを煽った事実があったとしても、彼に責任がないと言えるのだろうか。

 これまで日本社会では、若者たちのコンパなどで行われるイッキ飲みで多くの尊い命を失ってきた。その度、遺族の悲しみの声に耳を傾け、二度とこのような悲劇が起こらぬよう社会問題として再確認してきたはずである。その重い歴史を、四十路に差し掛かろうとする光本氏が知らなかったとは言わせない。

週刊新潮WEB取材班

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