女性急死のテキーラ事件 渦中の100億円「起業家」は「私が提案したわけではない」

国内 社会 2020年12月10日掲載

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彼女が「私、お酒の強いのでやってみたい」と志願してきた

 そして「テキーラゲーム」が始まったというのだ。

「ただ、これは私が提案したわけではないのです。今回、残念ながらお亡くなりになった女性が、自ら志願してきたものです。『私、お酒に強いのでやってみたい』と。すごく綺麗な方だったと記憶しております」

 仮に女性をA子さんとさせていただく。光本氏は、はっきりとは記憶になかったというが、A子さんは過去に彼のテーブルについたことがあり、その際に他の女性がやっていたテキーラゲームを自分も挑んでみたいと申し出たというのだ。ただし、ゲームの内容自体は光本氏自身が考案したものだと言い、

「750ミリリットルくらいのテキーラ1本を制限時間の15分以内に飲み干せたら、10万円をご褒美としてもらえるという内容です。私は毎度このゲームをやっていたわけではなく、どちらかといえば稀にしかやりません。私としては、みんなで楽しくお酒を飲んで盛り上がりたいという、他のよくある飲み会ゲームと同じ趣旨のレクリエーションとしてやっていたものです」

 アルコール40度の強い酒として知られるテキーラ1本を15分で飲み干すという危険なゲームを「レクリエーション」と表現する光本氏の感覚に驚くばかりであるが、彼は危険性を理解した上で、幾度もA子さんに確認したと主張する。

「『ほんとにできる? 大丈夫?』と繰り返し確認しました。その度、彼女は『できると思うのでやりたいです』と言うので、じゃあボトルを1本頼みましょうとなったのです。ゲーム用のコップも1つボーイさんに用意してもらった。ボトルを開ける前に、もう一度再確認しました。『自己責任と自分の判断になるけどやる? どうする?』と、他の10人にも聞こえる声ではっきり。彼女は『やる』と答え、自分の手でボトルを開けてコップに注いだのです。なお、この先も最後まで、私を含め他のメンバーは誰一人、ボトルにもコップにも指一本触れておりません」

努力賞、残念賞ということで3万円渡しました

 光本氏はテーブルに10万円の“賞金”を置き、友人がスマホのストップウォッチを起動させた。そしてゲームはスタートした。なお、コップ3杯を空ければちょうどクリアできる分量だそうで、

「始まってすぐに、ペース配分についてもちゃんと教えました。5分で1杯飲めばいいから、慌てずにゆっくり飲んだほうがいいと。実際、彼女はゆっくり時間をかけて1杯を飲み干しましたが、見た目や話した感じは、まったく変わらない様子でした。この間、私たちはずっと彼女を見ていたわけでもなく、自分たちのお酒を飲みながらそれぞれ会話していて、彼女も会話に加わっていたという感じです。頑張れ頑張れと、手を叩いて囃し立てたようなこともありません」

 2杯目もA子さん自身が注いだと言い、

「彼女のペースで、少しずつ飲みながら時間が過ぎていったというふうに記憶しています。そして、3杯目もご自身で注がれた。ただし、そこから進まなくなってしまった。そこで私たちも『無理して飲まなくていいよ』と止めに入り、そのまま時間が経過してしまいゲームオーバーになったのです。彼女が気持ち悪そうだとか苦しそうな顔をしていたというような記憶はありません。終始楽しそうにしていらっしゃった」

 ゲームは彼女の負けとなったが、3万円を渡したという。

「負けたからお金をあげたくない、というわけではなかった。みんなでその場自体は楽しく飲んだわけですし、努力賞、残念賞ということで渡しました。その後も30分くらいカラオケをしたりして過ごしましたが、曲の合間に彼女とは普通に話していましたし、おかしな様子はまったくなかった。事実、彼女は『おなかが空いた。焼きそば食べたい』と店員に焼きそばとパスタを頼んでいました」

 だが、その後、異変が起きたというのである。

「嘔吐してしまったのです。全部戻したというわけではなく、抱えていたクッションにちょっと吐かれたという感じでした。慌てて店の人に袋を持ってくるようお願いし、部屋の外に誘導してもらいました。そして、部屋も汚れてしまったので、会計して退店することになったのです。放って帰ったという認識は全くありません。本当にちょっと吐いただけという感じでしたし、お店の方がしっかり介護している様子を見届けてから1時半頃に帰りました」

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