日ハム「吉田輝星」は“第二の斎藤佑樹”か 新人育成システムに問題ありという声

スポーツ 野球 2020年11月12日掲載

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低迷する防御率

 今年の吉田は、期待に答えたとは言い難い。

 1軍では5試合に登板し、投球回数は20イニングと3分の1。勝敗は0勝2敗という内容だが、目につくのは防御率8・41という数字だ。

 もちろん西武戦の8失点が入っているが、その前に行われたオリックス戦の終了時点でも5・40だった。

 昨シーズンに至っては、何と12・27という数字だった。少なくともプロ入りしてからの吉田は「失点の多い投手」と指摘せざるを得ない。

 2軍では12試合に登板、投球回数は59イニングと3分の2。勝敗は3勝3敗で、防御率は2・56だった。

 そもそも吉田が高校野球のスターとなったのは、150キロの速球で奪三振ショーを披露したからだ。ところが、肝心のストレートがプロで通用していないことは栗山監督も認めている。

 KOされた西武戦の試合終了後、栗山監督は記者団に「ご覧の通り。直球で行きたくても直球が使えるような状態でない」と指摘、多くのスポーツ紙が掲載した。もっともTwitterでは「それなら、なぜ投げさせたのか」と更に批判が集中したのだのだが……。

「吉田に1軍は無理」の声

 前出の記者が言う。

「Twitterで吉田投手と栗山監督について言及したツイートを丁寧に見ていくと、栗山監督に対する批判も決して少なくないことが分かります。

 よりによって2位の西武、それも敵地のメットライフドームで先発させることはないだろうという指摘には説得力を感じましたね」

 ファンの憤りはもっともだろう。ならば吉田の現状と、日ハムの新人育成を、野球評論家はどのように見ているのだろうか。

 プロ11年で113勝126敗、防御率3・52という生涯成績を残した江本孟紀氏は1971年、日ハムの前身である東映フライヤーズにドラフト外で入団した。

 江本氏はプロ2年目に南海へトレードされ、故・野村克也氏(1935~2020)の元で16勝をあげた。

 このため「野村氏に才能を発掘された」という指摘は多いが、ご本人は自著などで、東映で投手コーチを務めていた故・土橋正幸氏(1935~2013)に“ピッチャー江本”として育ててもらったと振り返っている。

 日ハムとの縁も持つ江本氏は、吉田の現状を「とてもではありませんが、まだ1軍のマウンドに立てるような状態ではありません」と指摘する。

「吉田くんに欠点があるという意味ではありません。彼は将来、日ハムのエースとなるポテンシャルを充分に持っています。

 それでも彼の1軍昇格を批判せざるを得ないのは、ごく一部の天才を除き、入団2年目の投手はファームで泥まみれになっているべき時期だからです」

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