7回忌を迎えた「高倉健」 甥が初めて明かす「親しかった著名人」「やりたかった映画」

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外務大臣などを務めた園田直、三島由紀夫らとの交遊

「亡くなった元参院議員の藤巻幸夫さんと私は親しくて、藤巻さんはビートたけしさんと仲良くなっていたんですね。で、藤巻さんから“たけしさんと食事行きましょう”って私は誘われたことがありました。叔父に必ずバレるので嫌だなと思いつつ、その席に出向いたんですが……」

「案の定、怒られましてね。“俺の関係は俺の関係だ。業界が違うんだからお前はそこに来るんじゃない”って言われました。でも、そのあとに会った時に“(たけしさんたちと)どんな話したの?”って聞かれましたけれどね(笑)」

「外務大臣などを務めた園田直さんとも仲が良かったみたいですね。“兄弟分の盃を交わしてくれ”って言われたそうです。暴力団とかという意味ではなく、男同士認め合った契り、みたいなものでしょうか」

「叔父は興奮気味におふくろに電話してきたことがありました。私が小学生くらいの頃のことですが、とても強く印象に残っていて、後で本人に聞いたら、“そういう付き合いもあるよ”と叔父は認めていました。園田さんって面白い人じゃないですか。天光光さんとの『白亜の恋』なんかまさにね」

「三島由紀夫とも交遊はあったようです。『タクシードライバー』の脚本を書いたポール・シュレイダーが監督した『ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ』では、出演依頼があったと言っていました。総合的に判断して出演しなかったようです。その役は緒形拳さんがやりましたね」

「一番仲の良かった俳優は渡瀬恒彦さんです。渡瀬さんのキャンプ場に会いに行って、そこで話す。渡瀬さんはインテリで話が面白いそうで、合気道とか共通の話題もあったし。渡瀬さんは喧嘩も強いんですよね」

「やりたかった映画は『ローマの休日』の日本版。グレゴリー・ペックの役がいいんだって言っていました。軽妙だけどドタバタ過ぎない、その感じが良かったみたいです」

ローズギャラリーから届く薔薇

「アメリカへのあこがれは強かったですね。中学生のころから休日には小倉に出かけて行って、進駐しているアメリカ人の息子に片っ端から声をかけていたそうです」

「そのうち司令官の息子と親しくなって基地の中に入れてもらって会話を磨きつつ、チノパンとか白いボダンダウンシャツとかもらって帰ってくる。東筑高校では、英会話部を自分で作っています。ボクシング部も創設したんですけどね」

「何かのお祝いの時には、ローズギャラリーってところにオーダーした真っ赤な薔薇のセットが届きましたね。ホントに色んなものや言葉をもらったり受け止めたりしてきました。映画『幸福の黄色いハンカチーフ』の革ジャンももらいましたけれどね。“健に着せろ”とおふくろ宛に送ってきたことがありましたが、どこかに行ってしまいましたね(笑)」

週刊新潮WEB取材班

2020年11月10日掲載

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