文在寅も喜ぶコロナ禍で売上増「韓国ラーメン」…元は日本の会社という皮肉

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模倣されたとして訴訟を起こすが、ことごとく敗訴

 福神漬けは日本から輸入するためコスト増にはなるが、日本のカレーにキムチは合わないからである。

 いまCoCo壱番屋は韓国内で30店余りを展開している。

 韓国の日本食事情に詳しい在韓日本人コンサルタントは、「もしCoCo壱番屋が韓国人の嗜好に合わせていれば、農心のネームバリューと資金力なら短期間で100店浦をはるかに超えただろう」と話すが、その一方で、「店舗展開を犠牲にしてもレシピの漏洩を防いだハウス食品に賛同する」とも分析する。

 日本を‘ベンチマークした’と主張してきた韓国の食品会社は、新たな問題を抱えている。

 中国はもちろん韓国内でもコピーが増えているのだ。「A社製品と思って買ったが、家に帰って開けてみるとB社製品だった」と購入したスーパーやコンビニに交換や払い戻しを求める客も現れている。

 日本製品を模倣した韓国食品メーカーが、同じ韓国メーカーに自社製品を模倣されたとして訴訟を起こす例が相次いでいるが、ことごとく敗訴している。

 即席麺に限って言うなら、技術を無償で、製造機械を原価で提供したのは日本の食品会社だったという原点に立ち返るべきではないだろうか。

佐々木和義
広告プランナー兼ライター。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、プランナー兼コピーライターとなる。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い、2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、日系専門広告制作会社を設立し、現在に至る。日系企業の韓国ビジネスをサポートする傍ら日本人の視点でソウル市に改善提案を行っている。韓国ソウル市在住。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月7日掲載

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