トキワ荘の漫画家たちが愛した老舗ラーメン店「松葉」 創業70年で突然行列が…

エンタメ 文芸・マンガ 2020年7月19日掲載

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ラーメン一杯600円。ンマーイ!

 行列を見て久しぶりに食べたくなった。日曜日の午後1時過ぎ、子供を連れて並んでみるとすでに20人近い長蛇の列。やはり年配客が多い。

「藤子不二雄Aの自伝『まんが道』でもよくこの店が出てくるんだよ。トキワ荘
に越してきた新人漫画家には、ここのラーメンが引っ越しそばとしてふるまわれたんだって」

 そんな談義も聞こえてくるところから、みんな巨匠たちが愛したラーメンを食べたい一心なのだろう。

 炎天下の中、並ぶこと30分、ようやく店内に入れた。20席ほどある広い店内はお客さんでぎっしり埋まり、若いアルバイト店員がてんやわんやで注文を取っている。

 定番のラーメンとチャーハン(ともに600円)を頼んだ。ゆで卵、チャーシュー、わかめ、メンマといった昔ながらの具材が載った中華そばは、煮干しのだしが効いた、醤油ベースのあっさりスープ。中細麺によく絡んで美味しい。チャーハンは焼き豚、卵だけのシンプルな一品。が、ゴロゴロと大きめの焼き豚にはしっかり香ばしいしょうゆ味が染みていて、蓮華が止まらないのだ。いずれも昭和を思い出させる懐かしい味。ンマーい!

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