コロナワクチンのアンジェス創業「阪大教授」、逮捕状の出た「NMB元メンバー夫」との関係
18年間の最終赤字合計は430億円なのに
アンジェスといえば、世界が待ち望む新型コロナウイルスのワクチンを開発中の期待のバイオベンチャーだ。母体の大阪大学をはじめ、タカラバイオ、AGCなどそうそうたる大手企業が参画する開発プロジェクトの中心にいるのは、アンジェス創業者で、内閣府規制改革推進会議委員もつとめたことのある阪大の森下竜一・寄付講座教授。メディアで見ない日はないくらい脚光を浴びているが、ワクチンが本当に完成すると思っている人はどれくらいいるのだろうか。少なくともこれまでのアンジェスを知る人は、あるキー局が下したとされる「森下教授の出演はNG」という判断に首肯することだろう。
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アンジェスは1999年に「メドジーン」という社名で設立され、わずか半年後に「メドジーンバイオサイエンス」に社名変更。バイオベンチャーブームの先駆けとして02年に東証マザーズへ上場したが、当時の社名は「アンジェスエムジー」だった。04年に「アンジェスMG」に、17年にMGがとれて単に「アンジェス」となった。社名をコロコロ変えてきたが、上場以来18年の激動のあゆみはそれどころではない。
アンジェスは上場直前期の01年12月期こそ1億円あまりの黒字だったが、翌期から19年12月期までの18年間ただの一度も黒字になったことがない。18年間の最終赤字合計は430億円。これほどの赤字でなぜ会社が生きているかといえば、ひとえに資金を調達できてきたからだ。会社は赤字では倒産しない。
しかし、当然赤字垂れ流しの会社に銀行の融資は難しい。実際、アンジェスには借入金というものが存在しない。そこで「リスクマネー」を供給してきたのが資本市場だ。いったいいくらのカネを資本市場はアンジェスに注いできたのか。それにはやや専門的だが、この18年間の決算書の「財務キャッシュフロー」を合計すればよい。結果は529億円。直近の売上高わずか3億円のアンジェスに株式市場はこれまで実に529億円ものカネを投じてきたのだ。なぜか? 森下氏が語るアンジェスの可能性を信じたから、ということになるだろう。
第一三共、田辺三菱製薬、大日本住友製薬、アステラス製薬、米バイカルインク……1つひとつのプロジェクトのパートナー企業をみると周囲は今度こそうまくいくかもしれないと信じてしまう。しかし、現在開発中のDNAワクチンを除いて、これまでの取り組みのほとんどがいまだ事業化に至っておらず、集めたカネを溶かし続けてきた。この結果、投資家の間でアンジェスの本業はバイオベンチャーではなく「株券印刷業」と揶揄されるほど。いわゆる「IR芸」で資金を集めることが目的になってしまっているようにもみえる。
さらにこれから詳しく触れるが、森下氏にはある人物との接点が見え隠れする。
目下、警視庁担当の事件記者はたいていアイドルグループ「NMB48」元メンバー・木下春奈(22)のインスタグラムをウオッチしているはずだ。2011年に第1期メンバーとしてデビューし、同期には山本彩などがいる。16年10月にNMBを引退し、18年6月に「実業家男性」と結婚してシンガポールでセレブライフを満喫している様子を頻繁に投稿しているが、お相手の男性には警視庁組対3課から逮捕状が出ており、その様子が木下春奈のインスタから透けて見えるからだ。
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