コロナ禍でも通常授業の予備校「みすず学苑」 次亜塩素酸水で“怒涛の感染防止策”

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水際対策にはプロポリス

 噴霧器に加え、授業が始まる前には、教室を次亜塩素酸水の入ったスプレーで消毒しているという。

「校舎の全てのドアノブには、1時間でウイルスをほぼ死滅させる『接触感染対策テープ』を貼っています。まめな換気、うがい、手洗いのアルコール殺菌も徹底させています」(同)

 授業の際、講師にはマスクだけでなく、手作りのフェイスシールドの着用を義務付けている。

「怒涛のフェイスシールドです。アンドロイドになったつもりで、楽しくやって欲しいですね。うちはコスプレに慣れているので違和感はないはずです。もちろんこれを付けるのは、講師の長時間にわたる大声で、飛沫が大量に遠くへ飛ぶからです」(同)

 みすず学苑は広告で、“怒涛の英語”や“怒涛の合格”といったように、怒涛の〇〇の表現をよく使う。コロナで怒涛のフェイスシールドとは恐れ入る。

 校舎の玄関には、サーモグラフィーを設置したという。

「サーモグラフィーで体温をチェックし、熱のある生徒は、自宅で療養してもらっています。もし感染者が出たら、そのクラスは授業をストップし、自宅待機にします。そして、すぐオンライン授業に切り替える予定です。ですが、今のところ感染者は一人も出ていません」(同)

 通学時にも新型コロナに感染しないよう、 全生徒にマスクやビニール手袋を配布している。

「生徒には、1日2枚まで無料で配布しています。そして、電車通学で感染を防ぐために、ビニール手袋を2組、無料で配布しています。帰る時用と次に来る時用です。受付で渡しています。校舎の入り口には、手袋専用のゴミ箱を用意。ゴミ箱はペダルを踏めばふたが開くタイプのもので、手袋を脱ぐ時は、消毒してから脱いでもらっています。そうしないと、ウイルスが手に付着する恐れがあるからです。ウイルスは靴の底にも付着するので、校舎の玄関には、次亜塩素酸水を浸した床マットを置き、そこで靴を消毒するようにしています」(同)

 それでも新型コロナが怖くて、休みたい生徒はどうなるか。

「特別休学制度があります。4月6日から5月6日までの1カ月間、休学することができます。その分の授業料は返金いたします」

 これだけの徹底した対策を講じているとは、ある意味大したものである。

「コロナに感染しても、全く症状がないまま、いつの間にか治る人は大勢います。しかし、無症状から、突然発症する人も少なくありません。その際共通する兆候があります。喉の違和感です。喉がチクンとするような感じです。喉にウイルスが溜まっている状態で、これがウイルス感染の水際と言えます。そこから発熱したり、咳が出て、肺や全身にウイルスが広がるのです。喉に違和感を覚えた時、うがい用の次亜塩素酸水であるポイックウォーターで何度もうがいします。さらに、液体プロポリスが喉に良く効きます。これは飲むので、喉だけでなく、気管や食道、胃のウイルスも死滅させ、全身をガードしてくれます。オペラ歌手の中には、プロポリスを原液で喉に塗る人もいます。学苑長もオペラ歌手なので、熱が出かけると、何度も飲んでいます。全校舎でポイックウォーターとプロポリスを常備し、喉に違和感があった生徒や講師、スタッフに受付で渡しています」(同)

 今後も感染者が出なかったら、みすず学苑は評価されるかもしれない。果たして……。

週刊新潮WEB取材班

2020年5月1日掲載

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