「コンドロイチン」では改善しない! 整形外科医も驚愕 「ひざ」「腰」の痛みを根治する「骨格矯正」

ドクター新潮 健康 整体

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 腰痛やひざ痛に悩まされない人が、どれだけいるだろうか。この「万人の病」に対処する方法は、サプリメントをはじめさまざまだが、大本はほかにあった。骨盤を構成する二つの骨をつなぐこの「仙腸関節」を矯正すれば、すべては劇的に解消しうるというのだ。(以下は「週刊新潮」2020年2月20日号掲載時点の情報です)

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 腰が痛い。ひざが痛い。一定以上の年齢で、この悩みを抱えていない人はほとんどいないと思います。スポーツに勤しんでいる人は、若くてもより深刻な場合があります。特に腰は30代や40代でも、7割の人が痛みに苦しんでいる、というデータもあります。

 コンドロイチンなどを配合した「関節サプリ」がよく売れているのも、それだけ悩んでいる人が多いことの証左でしょう。しかしながら、私はもっと大本から治す方法を提唱したいと思います。

 ところで腰やひざの悩みに関しては、一般に整形外科でも整体でも、それぞれの症状に合った治療が実践されており、患者のみなさんも「人それぞれ症状が異なる」と認識していることと思います。事実、整体で診てもらっても、「背骨の○番がねじれている」といった指摘をされます。あるいは、腰椎がねじれている、胸椎がねじれている、と具体的に示されます。

 実は私自身、20年以上にわたって、腰のここが痛い、ひざが痛いと訴える方々に、対症療法を施してきました。もちろん症状に応じた対処でも効果は上がります。たとえば、腰痛の方はマッサージによって腰椎を矯正する。股関節の痛みなら股関節をゆるめ、押し込む。こうした各部位ごとの矯正は、現在も行っています。

 しかし同時に、いま目にしている症状は、なにかの結果として起きていて、大本の原因はどこかほかの場所にあるのではないか、という疑問が消えませんでした。実際、人間の骨格はすべてつながっているのだから、どこかで生じたズレが、全体に連鎖を起こしているのではないだろうか、と。

 そしてついに、大本は仙腸関節という、骨盤を構成する仙骨と腸骨の間にある関節だ、という結論にたどり着きました。

 仙腸関節が大事なのは、上半身と下半身をつなぐ唯一の関節だから。骨盤は体の「要」です。昔の人もそのように認識していたからでしょう。仙骨と腸骨で構成されている腰は、「月」に「要」と書きますが、その二つの骨をつなぐのが仙腸関節なのです。

 仙腸関節がひじや肩などほかの関節と最も違うのは、骨と骨が当たっているだけで、かみ合わされていないところです。代わりにたくさんの筋肉と靭帯が骨に直接貼りつき、骨同士をしっかりつないでいます。だから、人をおぶってもズレないくらい丈夫です。このため一般には、仙腸関節がズレるとは、あまり認識されていません。現に、ズレても1ミリ単位なので、レントゲンを撮ったところで、あまり気づきません。

 しかし、仙腸関節に着目し、開いてしまった関節を矯正すると、骨盤の傾きやズレが修正され、骨盤の上方向、下方向それぞれの骨格に生じていた影響がよい方向に収まったのです。

 ですから、次のように言えます。腰やひざに対して整形外科や整体で行っていることは、「枝」へのアプローチですが、仙腸関節の矯正は「幹」へのアプローチだ、と。仙腸関節を修正すると、骨盤のねじれや、前後左右への傾きが修正され、骨盤が締まります。しかし、枝にいくら手を入れても、幹には届きません。

 私が仙腸関節にアプローチする際、行うのは20歳の人に対しても、80歳を超えた人に対しても、まったく同じことです。しかし、それで構わないのです。ズレていた土台が正しい位置にくれば、体の上方向に対しても下方向に対しても、関節は連鎖を起こし、勝手にまっすぐになるからです。

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