【新型コロナ】日本人の想像を遙かに超える中国の医療格差 「不老長寿」というまやかし

国際 中国 2020年2月13日掲載

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病院に行けない貧困層

 共同通信は2月11日、「新型肺炎、中国の死者103人増え千人超に」と報じた。記事によると《中国本土の死者は計1011人となり、感染者は4万2千人を超えた》というが、この数字は更に増え続けるだろう。

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 背景の1つに挙げられるのが、中国の極端な医療格差だ。これまでにも複数のメディアが報じている。

 毎日新聞は2月2日(電子版)、「治療設備、温かい食事なく 農村部襲う新型肺炎 激しい医療格差」との記事を配信した。

 この記事は、湖北省の武漢市に隣接する黄岡市で、感染者数が1000人を超えたことを重視したものだ。具体的な記述を引用させていただこう。

《黄岡市は主に農村地域で、武漢市に比べて医療体制は脆弱(ぜいじゃく)とされる。中国メディアは、治療設備はもちろん、入院患者への温かい食事さえ事欠く現地の窮状を伝えている》

《中国新聞週刊は、黄岡市で亡くなった入院患者が生前、息子への最後の電話で「温かいおかゆを一口食べたい」と漏らしたとのエピソードと共に、切迫する医療環境を伝えた。市政府は5月に完成予定だった大型医療施設を前倒しで運用し始めたが、隔離治療などの設備は十分整っていないという》(註:引用に際してはデイリー新潮の表記法に合わせた。以下同)

 中国国内に長く暮らした日本人の報道関係者は、「中国における富裕層と貧困層の医療格差は、日本人の想像できるレベルを遙かに超えています」と明かす。

「日本における国民健康保険制度のようなものは、一応は中国にも存在します。しかしながら、国営企業に勤めるエリート社員でもない限り、入れるものではありません。施設が充実し、優秀な医師が勤務する病院は、北京でも上海でも、それこそ武漢にもたくさんあります。しかし診察費用は高額で、庶民が簡単に受診できる病院ではないのです」

 特に貧困層ともなると、医療のセーフティーネットなど全く存在しないという。

「高額な医療費を自己負担する必要がありますが、そんなことはもちろん不可能です。結果として、貧困層こそ病院に足を運びません。たとえ新型コロナウイルスを原因とする肺炎に罹患したとしても、座して死を待つより他に方法はないのです」(同・報道関係者)

 この報道関係者は中国に滞在していた際、足を骨折したことがあった。近くの病院に行くと、入口は会計窓口が“関所”のようになっており、診察料やレントゲン代などの諸費用を支払う能力を持っているかどうかを確認されたという。

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