マラソン松田瑞生、裏方のアシストで東京五輪マラソン3枠目の最有力候補に

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 大阪国際女子マラソンで松田瑞生(24)が2時間21分47秒で優勝し、東京五輪“3枠目”の最有力候補に躍り出た。選考最終レースの名古屋ウィメンズマラソンで、松田を上回る記録が出なければ五輪内定となる。

「3枠目に入るには、日本人最上位であるだけでなく、設定タイムをクリアする必要があります。そのため、大会主催者は万全の態勢で選手たちをバックアップしていました」

 と日本陸連関係者が語る。

「今回は、ペースメーカーだけでなく、レースディレクターをバイクに乗せて伴走させました。東京マラソンでは導入済みですが、国内女子では初の試みです」

 ペースメーカーは、レース前に“1キロ3分”などといった指示を受ける。だが、実際のレースでは、選手たちの走りや気象状況などにより“理想的なペース”は刻々と変化する。レースディレクターはそれを逐一ペースメーカーに伝える役割を果たす。今大会で松田が設定タイムを突破した陰には、そんな裏方たちのアシストもあったのだ。

「松田は女子マラソンのエース的存在。MGCで4位に終わって内定を逃したときには落胆していた陸連幹部も、今回の結果に胸を撫で下ろしています」

 1万メートルで世界選手権に出場したことがある松田はスピードが武器。平坦なコースほどその威力を発揮しやすいわけだが、

「ほとんどアップダウンがない新コースの“札幌”は彼女にうってつけ」

 なんだとか。

 松田よ、風が強く吹いている、君に。

週刊新潮 2020年2月6日号掲載

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