Netflixの元日新聞広告から見えた、テレビ業界の明るくない未来

エンタメ 週刊新潮 2020年1月16日号掲載

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 一年の計は元旦にあり。元日の新聞をめくると多種多様な全面広告が紙面を飾っている。時代を映す鏡でもある広告を眺めれば、今年を占うこともできよう。

「今年は東京五輪と人生100年時代をテーマにした広告が多かった」

 とは、広告代理店関係者。業界で話題になった元日の新聞広告を聞けば、

「ネットフリックスがずば抜けていましたね。全面4ページを使った大々的な広告で、実際のテレビ欄の横にテレビ欄を突き破ったようなデザインを施し、時間に縛られないで観られる自社サービスを宣伝していました。テレビを真正面から否定するような挑発的な広告で、配信サービスの勢いを象徴していましたね」

 ネットフリックスとは世界最大級の定額制映像配信サービス。新聞の全面広告は定価が約4千万円だが、大晦日にも全面広告を1ページ入れているので、定価で考えれば2日間で約2億円の広告費となる。

「今回の広告は秋頃からネットフリックスと新聞社の間で仕込んでいたようです。平成最後の日である昨年4月30日にも見開き広告を入れてましたし、新聞・雑誌から電車やネットにいたるまで、“貼れるとこにはどこでも貼る”と言われるほど、宣伝に積極的です」

 2015年秋から日本での配信が始まり、現在、会員数は約300万。世界では1億5千万を超える有料会員がいる。レンタルビデオビジネスを駆逐する勢いだという。

「現在はNHKのように映像作品に広告が付いていませんが、将来的に広告が付く可能性もあり、そうなればテレビCMの枠がスカスカになりますよ」

 高給取りのテレビマンも戦々恐々の態か。黒船の勢いは増すばかり。