GSOMIA破棄回避でも続く韓国の嫌がらせ…次は「東京五輪ボイコット」か

国際 韓国・北朝鮮

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五輪の安全性に問題!?

 では、韓国は、これからどんな対日姿勢を取ってくるのだろうか。前出の李教授は、

「GSOMIAの継続は、この問題が起きる前の状態に戻っただけのことで、日韓関係は何も変わっていない。徴用工問題に関する交渉をようやく始められるようになったに過ぎません」

 と、現況を分析した上で、韓国の出方をこう読む。

「とはいえ、韓国側が現実性のある妥協案を示すとも思えず、日本側も譲歩しない。そうなると、韓国は別の問題を日本に仕掛けてくるはずです。例えば、福島第一原発の処理水の問題を再びフレームアップし、東京五輪の安全性には問題があると、国際世論に向けたネガティブキャンペーンを展開する可能性は大いにある。五輪会場に旭日旗を持ち込むのはけしからんということも、これまで以上に声を大にして主張してくるかもしれません」

 さらに前出の室谷氏曰く、

「来年の総選挙で与党が大敗すれば、文大統領は支持率アップのために東京五輪のボイコットすら言い出しかねません。『放射能に汚染された五輪は危ない』『我々は正義のために五輪を辞退する』と」

 再び李教授が指摘する。

「福島第一原発と東京五輪を関連付けようとする韓国の主張を、『馬鹿げている』と高を括(くく)り、放置してはいけません。韓国はこうした情報戦に長(た)けていますから、日本は今から対応策を準備しておくべきだと思います」

 言わずもがな、五輪はGSOMIAとも、また徴用工問題とも全く別次元の話である。それを一緒くたにされても……。

週刊新潮 2019年12月5日号掲載

特集「GSOMIA破棄回避でも韓国が日本にこれだけの嫌がらせ」より

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