品川駅には要注意! 「三つの山口組」分裂抗争・全国危険地帯ハザードマップ

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“よそもんは入れん”

 長野県飯田市は、山口組分裂直後から事件が相次いでいる、まさに火薬庫。

「分裂直後の15年10月、六代目側の掛野組組員で、神戸側の山健組系竹内組(現在は任侠山口組)に移ったと見られる人物が射殺される事件が起こりました。その後、六代目側と竹内組が高速道路占拠事件など衝突を繰り返し、10件以上の事件が発生しています」

 と、暴力団に詳しいジャーナリスト。

「野内組長を襲撃すべく、お膝元の岐阜県に潜入した竹内組の暗殺部隊が殺人予備容疑で逮捕され、後に不起訴になった件もある。今年に入ってからも飲食店で20人規模の乱闘事件があった。8月には、竹内組の関係者らが野内組系近藤組の組長を拉致して暴行する事件も起こっている」

 元々権利関係などが複雑に入り組んでいるところに野内組が侵攻し、さらに不穏な情勢となっているのが、大阪府である。

「三つの山口組が攻防戦を繰り広げてきた大阪は、何か事件を起こしたとしても、組員らにとって土地勘があって足がつきにくく、なおかつそれぞれの組の直系組長が多く事務所を構えているので、狙いどころも多い。その意味では、大阪府内全域、どこででも事件が発生する可能性があります」

 先の記者はそう話す。

「特にミナミは組員同士の突発的なケンカが起こりやすい環境です。関係先が密集してしまっているので、組員同士が街中ですれ違うことも日常的にある。極めて危険と言えるでしょう。また、突発的にケンカが発生する場合以外に、先日の弘道会の神戸拠点銃撃事件のように、計画的な犯行が行われる可能性もある」

 しばらくミナミには近寄らないほうが良さそうだが、

「神戸の三宮も危ない。昔から山健組の街やから」

 とは、さる暴力団幹部。

「山健組は“三宮に一歩たりともよそもんは入れん”と言っとる。だからこそ、10月18日に高山さんが帰ってくるまでに何かが起こるんとちゃうか、と業界の中では言われてる。具体的に何が起こるかを予測するのは難しいけど、例えば今、弘道会の人間が100人くらいバラバラで三宮に入ってきたら、山健組は対応できるやろか」

“その時”に向け、日々、高まる緊張感。無論、出所当日も気は抜けない。

「その日、高山若頭は品川駅から新幹線に乗る可能性があります」

 と、先のジャーナリスト。

「品川駅の港南口の車寄せ付近のエスカレーターは横幅が1人分しかなく、両サイドに護衛を付けられない。そのため、対向側のエスカレーターなどから狙われる危険性もあります」

週刊新潮 2019年10月10日号掲載

特集「『六代目山口組』若頭出所で抗争激化! 『10月危機』あなたにも流れ弾が飛んでくる」より

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