天皇皇后両陛下、お召し列車でお手振りなしに「上皇に比べてドライ過ぎる」との声も

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“お手振りなし”の真相

 もっとも、

「実は、当日の行程は……」

 そう明かすのは、同行した宮内庁担当記者である。

「東京駅を10時過ぎに出発し、勝田駅到着までのおよそ90分の間、両陛下は車内でご昼食をとられる予定になっていました。といっても、我々が出張で駅弁をかき込むのとはわけが違う。周りの職員との打ち合わせも兼ね、時間をかけて召し上がるため、その間は、もちろん立ち上がってお手振りなどはできません」

 続けて、

「その日の夜、現地でなされた侍従職の説明では、両陛下はお食事を召し上がった後、沿道の人々に応えるべく、車内でお立ちになったり座ったりされていたとのことでした。別の車両にいた我々にも、水戸駅の付近から沿道の人々が一段と増えたのが見てとれました」

 実際に、各地点で待っていた多くの市民や鉄道マニアらが両陛下を視認できなかった一方、水戸から到着地の勝田までの区間で、両陛下がお立ちになって窓の外に手を振られるシーンを撮影した写真が、これもネットに投稿されていたのだ。

 鉄道マニアの事情に詳しい関係者が言う。

「今回、撮影が叶わなかった連中は口々に『せっかく令和初の特別車両なのに』『ずっと手を振られていた上皇さまの時代では考えられない』などと、好き勝手に愚痴っていました。回数こそ少ないものの、結果として一度もお手振りされなかったかのような指摘は“誤報”だった。にもかかわらず、こうした確認もなされないまま“論争”が繰り広げられていったのです」

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