六代目山口組ナンバー2がまもなく出所、抗争激化であなたの近所にも「火薬庫」が!?

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移籍の“手土産”

 では、具体的にはどこが特に危ないのか。それが一目で分かるのが、前掲の表である。

 六代目と神戸側、双方の本部が置かれ、すでに“報復の連鎖”が起こっていると見られる兵庫県神戸市は指摘するまでもないが、

「山口組分裂を首謀したとして六代目側から永久追放を宣告された神戸側の“大御所”たちの本拠地や関係先はどこも危ない」

 と、先のジャーナリスト。

「例えば、兵庫県内には井上邦雄組長の私邸がある。また、寺岡修若頭は現在、兵庫県西宮市を足場にしている。元々の本拠地は淡路島にあったのですが、住民運動によって使えなくなったからです。これらに加えて、池田孝志最高顧問の本拠地である岡山市、正木年男舎弟の本拠地である福井県敦賀市も危険」

 宅見組の入江禎(ただし)組長も山口組分裂の“首謀者”の一人に数えられるが、

「高山若頭の出所後、入江組長が神戸側の窓口役を務めると見られている。そのため、他の4人より狙われる可能性は低いと指摘する声もある」(同)

 関東や東北エリアにも火種は存在する。

「高山さんが帰ってくるまで、1カ月を切りましたやんか。次はどこで事件が起こるんか、言うてみんなピリピリしとる。関東や東北かて危険ですよ」

 と、さる暴力団幹部。

「山健組の関係先は関東にも東北にもありますからな。六代目側はずっと山健組に対して圧力をかけ続け、六代目側への加入や、シノギ(収入源)を手放すことを求めとる。高山さんが帰ってくるまでに、六代目側としてはある程度の格好をつけとかんといかんってのがあるわけです。結果を出さなあかん。そうやって圧力が高まる中、六代目側と神戸側、どっちが暴発してもおかしくない」

 山口組分裂抗争による影響が少なく、比較的危険度が高くないのは北海道と福岡県くらい。あとはどこで銃声が鳴っても不思議ではないのだ。

 冒頭で触れた飯能市の事件と三つの山口組の抗争との関連は定かではないが、8月の弘道会の神戸拠点が銃撃された事件に続き、2カ月連続で拳銃による被害が出た時点で異様だ。1997年の宅見勝組長射殺事件では、ホテルで流れ弾に当たった一般人が死亡した。今回の抗争を原因とする流れ弾が、我々の元に飛んでこない保証はどこにもない。

(2)へつづく

週刊新潮 2019年10月10日号掲載

特集「『六代目山口組』若頭出所で抗争激化! 『10月危機』あなたにも流れ弾が飛んでくる」より

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