「年収1000万円」「30代」「高橋一生似」と結婚したいアラフォー婚活女性を待ち受ける試練

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こだわりを捨てて、自らを変革させよ

「結婚相談所の出会いでは、顔が綺麗とか美人っていうのはあんまり関係なくて、可愛い感じが重要なんです。髪の毛はふわっとしていて、服は白や薄いピンク、パープルなんかのパステルで、口紅はピンクがいい。もちろん、顔がいいほうが有利ですけど、そこまで重要じゃない。体型が細い太いも関係ない。なので、まずはプロフィールの写真の雰囲気がどうであるかです。

 そして、実際に会ってからは、中身が問題です。婚活では若さが有利なのは事実だけど、アラフォーだからって絶対に無理っていうわけではないんです。ただし、アラフォー女性にとって一番大切なのは、相談所のカウンセラーの言うことをちゃんと聞くこと。

 なのに、アラフォーの女性は、とにかく自分を変えたがらないんです。でも変わらないと、結婚は出来ない。婚活って、自分を変えることで、自分への理解を深めて、そしてどういう人と一緒になれば幸せになれるのかってことを知って、相手を見つけて結婚することが、ゴールラインだと思うんです。

 なので、目処として2年以上、結婚相談所に登録していても、成婚できなかったら、1回辞めたほうがいいですね。時間とお金の無駄。そのままじゃ、いくら婚活を続けても、どうにもならない」

 婚活に必要なのは、これまでのこだわりを捨てて、自らを変革させること。そもそもの意識を変えることで、「妥協する」という後ろ向きの気持ちになるのではなく、「新たな基準を手に入れて前向きに取り組む」というマインドセットを手に入れる――なるほど、婚活する場合に、何が大切なのかが少し理解できたが、そうやって、数々の女性を成婚へと導いてきた佐藤さんだが、なぜ結婚相談所をたたんでしまったのか。

「女性たちからの相談事が、だんだんと負担になってきて。なんせ、みんな我が強いんです(笑)。『なんでこんな男性からしか、申し込みがこないの?』とか、『こんなにやってるのに報われない』とかLINEで頻繁に届くのが、しんどくなってしまったんですよね。アットホームでやってしまったのが裏目に出てしまった。

 あと、いくらアドバイスをしてもまったく言うことを聞かないアラフォーの人に対して、いい続けてお世話するのが嫌になっちゃったんです。高橋一生みたいなのを探してる人とか、医者にしか申し込まない人とか『いっぱいチャンスはあるのに』って。

 もちろん、高橋一生がいい、医者の妻になりたいっていうその気持ちはよくわかるんですけど、そこに付き合っていくうちに、かなり疲弊してて、そのうち、髪の毛が禿げてきちゃったんですよ。半分くらいなくなっちゃって。ストレスって本当にこわいなって思いました。

 悩みを聞くのって、こっちも受け取っちゃうから、ずっと具合が悪かったですね。だからもう、人の恋愛話は聞きたくないですね(笑)」

大泉りか(おおいずみ・りか)
1977年東京生まれ。2004年『FUCK ME TENDER』(講談社刊)を上梓してデビュー。官能小説家、ラノベ作家、漫画原作者として活躍する一方で、スポーツ新聞やウェブサイトなどで、女性向けに性愛と生き方、子育て、男性向けに女心をレクチャーするコラムも多く手掛ける。『もっとモテたいあなたに 女はこんな男に惚れる』(イースト・プレス 文庫ぎんが堂)他著書多数。2017年に第1子を出産。以後育児エッセイも手掛け、2019年には育児に悩む親をテーマとしたトークイベント『親であること、毒になること』を主催。

2019年9月24日掲載

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