「年収1000万円」「30代」「高橋一生似」と結婚したいアラフォー婚活女性を待ち受ける試練

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顔、年収、人柄、二つ捨てて一つ選べ

 なかなか耳が痛いが、2018年9月公表の国税庁の調査(民間給与実態統計調査)によると、年収が1000万円を超えている男性の割合は、労働人口のたった6.9%。ここに「30代」で「イケメン」という条件が加わるとなると、さらに希少な存在になることは想像に難くない。

 ちなみに同調査によると、30代前半男性の平均給与は461万円、30代後半男性は、517万円。佐藤さんの結婚相談所の会員女性が望む年収の約半分だ。女性たちは、いったいどうやってこの現実と折り合いをつけていくのか。

「女性が結婚相手に求めるのって、だいたい『顔』と『年収』と『人柄』の三つなんですけど、まずは、それを一つに絞ることがすごく重要なんです。二つ捨てて一つ選ぶ。それがうまくいくコツ。もちろん賢明な人は『人柄』を取るんですよ。

 でもDVされてもなんでも、『顔』が最優先っていう人もいるんです。とにかくイケメンがいい、子どもをイケメンにしたいって人がいる。もちろん絶対に『お金が重要』っていう人もいます。それでもいいんですが、三つじゃなくて、どれか一つに絞ると難易度が下がりますね」

 条件を減らせばマッチングの可能性が上がるのは当然だが、それでも、「一つに絞れ」といって残り二つの条件をあっさりと諦めきれるものなのだろうか。

「そこについては、きちんと説明をするというか、どうしても『顔も……』っていう方には、手を繋げるかどうかで判断してもらってます。手も繋げない生理的にダメな顔ってあるじゃないですか。そういう人とはたぶん一緒に暮らすのは辛いと思うので、手を繋げそうかどうかというのだけ基準で見てくださいって。

『お金』っていう人には、金持ちって変な人が多いし、ケチなことも多い。女性が思い描いているような金持ちは、いないって伝えます。実はわたしの元婚約者の男性は、年収数十億もある人だったんです。マンションも6棟持ってるお金持ち。けど、人に謝れない人で、『この人はダメだ』って思って破局した過去がある。だから『金持ちとは?』っていうのをちゃんと教えたりしますね」

 そもそも、佐藤さんが結婚相談所を始めたのは、女性を幸せにしたいという思いからだった。若い頃からエステティシャンや水商売、占い師といった“女性の世界”にずっと生きてきたことや、自身が所持するメンタルヘルスのカウンセリング資格を活かした仕事に就きたいと思っていたこともあり、共同経営者とともに女性向けに特化した結婚相談所を設立したのが4年前。

 会員数は常時40人ほどで、小規模だが、LINEで常時相談を受け付けるなど、きめ細かなサービスで定評を得た。お値段は、入会申し込み金が8万円で、月々会費は1万円。それを払えば、毎月30人まで専用サイトから男性にお見合いの申し込みが出来る上に、結婚相談所サイドからも20人、相性の良さそうな男性を見繕って紹介してくれるサービスがついていたという。

 しかし、佐藤さんの運営する結婚相談所の会員は、基本的には女性のみ。マッチングさせる男性たちはどこから調達してくるのか。実は結婚相談所には、いくつかの連盟が存在している。その大手の団体に加盟金を支払って加入することで、それぞれの結婚相談所が持つ会員を共有する仕組みになっている。

 では、佐藤さんの運営する結婚相談所に登録していたのは、どういった女性たちなのだろうか。

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