「チョグク」スキャンダルで韓国人青年層の政治離れが加速 “体感失業率”はナント21・8%!

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青年層取り込みに便乗する目論見が外れた保守野党

 その一方で保守野党・自由韓国党は、チョグクスキャンダルを支持の薄い若者層を取り込むチャンスと意気込む。ただしその目論見は、いまのところ外れているようだ。

 9月10日には黄教安(ファンギョアン)党首、羅卿ウォン(ナギョンウォン)院内代表ら自由韓国党の指導部らがソウルの繁華街・新村(シンチョン)に繰り出し、文政権批判のパフォーマンスを繰り広げた。新村は、延世大学はじめ複数の名門大学に近い学生街だ。

 しかし彼らの周囲に集まったのは、コア支持層の中高年ばかり。自らもスキャンダルまみれの自由韓国党が叫ぶ「公正」「正義」というスローガンは、行き交う若者たちに白々しく聞こえたらしい。9月12日発表の世論調査によると、チョグク法相の任命後に自由韓国党は政党支持率を0・9%高めて30・1%とした。だが伸びを支えたのは60代以上の層であり、20~30代の支持率は逆に下がったという。チョグク法相追及の先鋒に立った同党の羅卿ウォン院内代表も、長男、長女それぞれ不正入学ないし特別待遇などの疑惑が取り沙汰されている有様だ。

 進歩派、保守派を問わず、青年層から政治への期待を失わせたチョグクスキャンダル。そのインパクトが文政権にどのような変数となって影響を及ぼすのか、注視が必要だ。

高月靖(たかつき・やすし)
ノンフィクションライター。1965年生まれ。兵庫県出身。多摩美術大学グラフィック・デザイン科卒。韓国のメディア事情などを中心に精力的な取材活動を行っている。『キム・イル 大木金太郎伝説』『独島中毒』『徹底比較 日本vs韓国』『南極1号伝説』など著書多数。

週刊新潮WEB取材班編集

2019年9月18日掲載

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