「チョグク」スキャンダルで韓国人青年層の政治離れが加速 “体感失業率”はナント21・8%!

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文政権批判に向かう「キャンドル集会」

 娘の大学や大学院への進学をめぐる不正疑惑などで、日本のワイドショーでもすっかりおなじみになった韓国のチョグク法務大臣。その彼が法相に任命された9月9日、ソウル大学では午後6時半から任命に反対する学生ら約500人による集会が開かれた。ソウル大はチョ法相の母校であり、自身もかつて法学部教授を務めていた韓国の最高学府。集会のタイトルは、「チョグク教授STOP! 第3回ソウル大生キャンドル集会」だ。

「キャンドル集会」と聞いて、朴槿恵(パククネ)退陣を求める大群衆がソウル中心部を埋め尽くした2016年のデモを思い出す人がいるかも知れない。この集会はもともと韓国の保守派に対する進歩派(リベラル層)、つまり文在寅(ムンジェイン)政権支持層のトレードマークだった。それがいまでは、文大統領の最側近に矛先を向けているわけだ。一方で主催者は、集会を文政権批判に利用したい保守派の便乗を避けるため、学生証やスマホアプリなどで、卒業生ないし在学生の身分確認を徹底していた。

 ソウル大学の学部生を対象に9月1~6日に行った調査では、73・9%がチョグク法相の任命に反対。賛成は16・9%にすぎない。同様の傾向は、ほかの主要大学でも同じだ。

 チョグク法相の娘が医学専門大学院生として在学中の釜山大学でも、同じ日の同時刻に3回目のキャンドル集会を開いた。またチョグク法相の娘が学部を卒業した高麗大学は、9月6日に同じく3回目のキャンドル集会を開催。さらに9月16日には、延世大学も「第1次チョグク辞任要求集会」を開くという。高麗大学、延世大学は、いずれも韓国で私大の最難関とされるソウルの名門大学だ。

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