「毎日新聞」おわび記事でも消せない「公明党議員」の悪評

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廃車を「有価物」と主張

 さる北杜市議は、憤りを隠さない。

「おわび記事後、7月25日付で、毎日新聞甲府支局長に宛てて市議会議長名の抗議文を出しています。内田市議の“免罪”のために、公明党は与党会派の議長を巻き込み、市議会全体としての抗議にしたわけです」

 相撲で言えば、土俵を割った相手に駄目を押すようなものではないか。

「新聞が事実関係をまちがえたのは、もちろんいけない。でも現場も酷いものですよ。私は7月と8月の2回、見に行きましたが、長年の雨風で錆びて車の体裁を保っていないモノや車の部品が置かれたままです」

 そもそも、なぜそんな状態なのかというと、

「内田市議のお父さんが中古車販売の会社をやっていましてね。あの場所は内田家の私有地で、30年以上前から車を仕入れて解体し組み立て直すために使っていた。お父さんの時代には廃タイヤも積んでいて、周囲からの苦情でタイヤだけは片づけたと聞いています」

 といった話を受け、現場近くに住む男性が語るには、

「会社はいま内田夫人が代表となっていますけど、実質的には内田さんの経営でしょ。行政指導がなかったとはいえ、あれだけの廃車を県には“有価物である”と主張して、放置し続けるのはいかがなものかね。あれが廃棄物でなければ、なにを廃棄物と呼ぶのさ」

 改善を求める近隣住民の運動の動きもあるというが、

「彼は市議4期目で物言いも尊大だし、昨年、市が関連する協議会の事務局員を恫喝したとして訴えられて、強気で反訴したなんてこともあった。みんな内田さんには意見できないんです。一日も早く片づけてほしいんですが……」

 そんな市民の思いなど何処吹く風とばかりに、廃車を放置し続けている内田市議。当のご本人に訊ねると、車や部品はあくまで売り物といい、現場の「整理作業も行っています」とのこと。

 市議の立場上、行政指導があったか否かは重要かもしれない。だがそれがなかったから、すべて免罪されたと言わんばかりの振る舞いには違和感しか覚えない。

 環境問題が叫ばれる昨今。美しい景観に、およそ似つかわしくない問題行動であることには違いあるまい。

週刊新潮 2019年9月12日号掲載

ワイド特集「新しいハザードマップ」より

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