「令和の怪物」大争奪戦へ 大船渡・佐々木朗希が入団すべき球団はここだ!

スポーツ 野球

  • ブックマーク

Advertisement

「令和の怪物」の争奪戦が早くも過熱している――。日本ハムの吉村浩GM(ゼネラルマネージャー)が6月2日、今年のドラフト会議で、高校生史上最速163キロを誇る佐々木朗希(大船渡)をドラフト1位で指名すると公言した。

 4月の高校日本代表合宿で、史上最速を記録して以来、何球団が佐々木を1位指名するかという話題で持ちきりだったが、正式に表明した球団は日本ハムだけだ。しかも、大学選手権、都市対抗、夏の甲子園など大きなイベントが今後控えている時期の発表は、まさに異例で、佐々木のポテンシャルがいかに高いのか、それを示したともいえる。

 大リーグのスカウトにも注目される佐々木だが、日本球界でプロ入りする意向があるとされる。佐々木の能力をさらに引き出して、いち早く日本を代表する投手に育てられる球団はどこなのか? 過去の指名や現在の戦力などの点を踏まえて、佐々木にとって最適な球団を探ってみた。

 ***

 筆頭にあがるのは、やはり、最初に手をあげた日本ハムになるだろう。その年の目玉選手を1位指名する“ナンバーワン戦略”を貫き、これまでもダルビッシュ有や中田翔、斎藤佑樹、大谷翔平、有原航平、清宮幸太郎といった大物アマチュア選手を獲得している。斎藤は3年目以降停滞しているが、ほかの選手は比較的順調に成長してチームを支える存在になっている。そのドラフト戦略と育成力は見事である。

 さらに評価できるのは、ダルビッシュをはじめ、中田、大谷、清宮といったポテンシャルが高い高校生選手を“モノ”にしているという点だ。身体的にも精神的にも成熟している大学生、社会人選手に比べれば、高校生の選手は成功を阻害する要因が多く、分かりやすく言うと“リスク”は高くなる。

 だが、日本ハムであれば、こうしたリスクを乗り越えて、一流選手に育てたノウハウが蓄積されている。これは、他の球団にはない大きな強みだ。強みはそれだけはない。抜擢の早さだ。中田は、一軍に定着にするまで時間がかかったが、ダルビッシュや大谷、清宮などは高卒でも、プロ入り1年目からある程度戦力となり、2年目に大きく飛躍している。多少の欠点はあっても、一軍で使いながら成長させる育成術は、もはや「お家芸」と言っても良い。これら点も佐々木の成長を後押しする要因になるのではないか。

次ページ:楽天とロッテも…

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。