樹木希林さんが「週刊新潮」に語った「全身がんになっても仕事を続ける理由」

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「当たり前の生活を」

〈樹木が受ける、放射線を4次元レベルでピンポイント照射する治療法に疑義をはさむ人がいて、17年4月に問いかけた時の返答にも、樹木の人生観が強くにじんでいた。〉

(その治療法を)あたしが宣伝してると思われてしまったら困るんです。治療法が合うかどうかは、また別の話じゃないですか。でも、このおばあさんが死なないものだから、みな、いいんじゃないかと思うわけよぉ。それが困っちまうのよ。

 あたしはとにかく、薬に用心深いんですね。風邪薬でもなるべく飲まない。もちろん抗がん剤を否定してるわけじゃないけど、あたしは飲みたくない。抗がん剤で髪の毛が抜けたり、生活の質を下げてまで治療するのは、どんなもんかなぁと。気持ち悪い日常生活を送りながらは嫌だってことですね。食べたいものを食べて、飲みたいものを飲んで、当たり前の生活を送りたい。でも病気は人それぞれですからね。他人のやり方に水を差すつもりも、自分の通ってるところを宣伝するつもりもありません。

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