AAA浦田の暴力事件 エリート男子たちの優越感と勘違い

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 上野千鶴子先生、AAAのライブ前にあの祝辞を述べるべきではなかったか。「俺AAAだけど知らないの」と女性に声をかけ、知らないと言われると怒って平手打ち。さらに追いかけて蹴ったというAAAのリーダー・浦田直也。エリート男性の傲慢度、ここに極まれりである。残念ながら私もAAAの名前は知っていても、彼は知らなかった。ちなみに「AAA」の意味は「Attack All Around」、手当たり次第襲う、とシャレにもならないグループ名だ。

 それにしても理不尽で怖い事件である。そもそも早朝に泥酔して声をかけてくる見知らぬ男性、いくらイケメンだろうと警戒するだろう。3つ並んだAを知らないと言って殴られるくらいなら、ポマードと3回言えば逃がしてくれる口裂け女の方がまだ親切だ。

 そんな浦田の謝罪会見が行われたが、とにかく不評のようである。時折笑顔も見せる、他人事のような態度。酒を飲んだが暴行は記憶にない、と繰り返す様子は、反省の色が見えないと感じる人も多かっただろう。活動自粛には言明したが、芸能界引退については言葉を濁した。しでかしたことは、同じく飲酒して未成年に手を出した元TOKIOの山口達也と近い。が、会見の印象は大きく違う。別に号泣や暗い顔が全てではないし、わざとらしい神妙さはもっと印象が悪い。しかし浦田の会見で伝わったのは、とりあえず謝罪会見やっとくかー。みたいな「とりあえず」感である。とりあえずスーツ着とくか。とりあえず髪も黒くしとくか。あ、メガネもかけておくか。とりあえず、「記憶にない」で逃げ切るか。とりあえず、今日を乗り切りゃなんとかなるでしょ。

 以前から酒癖が悪く、何かやらかすのではないかという心配もされていた浦田。

 謝罪会見を見る限り、似たような事件が過去にあっても、もみ消されてきただけでは、と勘ぐってしまいたくなる。一方でこの手の事件、もしも被害女性が彼についていった上で暴行されていたなら、「のこのこついていく女も悪い」という批判が絶対に上がったはずだ。そういう被害者への二次被害を見ずにほっとしていたが、「平手打ちくらいでガタガタ騒ぐな」というファンもいたという。Attack All Around。どこへ行っても逃げ場なしだな、とがっくりしてしまった。

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