サイン盗みに蓋した「高野連」の粉飾体質 トラブル続き、“もはや球児虐待”の指摘も
甲子園には「魔物」が棲むという。ここぞという場面で絶対的エースが崩れ、打率5割超えのスラッガーが不振に陥るのも頷ける話だ。だが、真の魔物とは、美談に名を借りて球児を酷使し、疑惑や批判にはことごとく蓋をする当の「高野連」ではないか――。
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4月3日に閉幕した平成最後のセンバツ高校野球。習志野(千葉)と星稜(石川)の一戦で、習志野の“サイン盗み疑惑”が取り沙汰されたのはご存じのとおりである。星稜・林監督が抗議した一方、習志野の小林監督はこれを否定。スポーツジャーナリストの安倍昌彦氏は、この「疑惑」に白黒つけるのは極めて困難だと語る。
「サイン盗みがなくならないのは証明ができないから。今回の件も、最終的には“自白”がなければ断定はできないでしょう」
しかし、このまま疑惑に蓋をしたところで何の解決にも繋がらないのは明らか。フェアプレーを旨とする高校野球を巡り、釈然としないトラブルが繰り返されるのはなぜなのか。
「サイン盗みや登板過多といった問題の背景にあるのは、各学校の監督を含む高校野球関係者の勝利至上主義です。それに歯止めをかけてこなかった高野連にも責任があると思います」
とは、『甲子園という病』を著わしたスポーツジャーナリストの氏原英明氏の弁。
その弊害のひとつが、投手の「多投・連投」問題だ。
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