電気グルーヴから「ドラッグをもらった」元DJ女性の告白

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音楽とドラッグ

 他方、クラブでのドラッグ使用については、こんな指摘もある。サイケデリックカルチャーに詳しいライターの持田保氏によると、

「1980年代以降、欧米でテクノをはじめとする電子音楽をバックに、クラブや野外会場で踊るムーブメントが巻き起こりました。同時に流行したのがMDMAで、それをきっかけに各種ドラッグに手を出す若者が後を絶ちませんでした。客観的な事実として、こうした音楽とドラッグが切っても切れない関係にあるのは間違いありません」

 かつては欧米のロックミュージシャンの多くがマリファナやLSDにハマっていたわけで、ドラッグと密接に結びついたカルチャーがあること自体はよく知られた話だ。その手の業界では、瀧容疑者の「本籍地」と薬物の親和性について意外に思う者はいないという。むしろ驚くべきは、20代の頃にドラッグと出会った瀧容疑者が、幸せな家庭を築き、大河ドラマの常連俳優となり、ディズニー映画「アナと雪の女王」でオラフの吹き替えを担当するようになったいま、ドラッグから抜け出せず、ついに逮捕されたことであろう。

 真夜中のクラブで催される音楽イベントの主役と、全国津々浦々の「お茶の間の顔」では自ずから話が異なるのだ。

週刊新潮 2019年3月28日号掲載

特集「コカイン事件で新聞テレビが報じない『ピエール瀧』裏の裏」より

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