「イ・ボミ」「新垣比菜」人気のウラで… 女子ゴルフ会長がテレビ局と対立、放映権めぐり

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日テレが一番

 そのため、LPGAは1年半ほど前からテレビ各局と話し合いを続けてきたという。

「当初、小林会長は放映権のLPGAへの帰属を認めさせたうえで、テレビ局に1大会あたり1千万円前後の放映権料の支払いを要求しました。あまりの強引なやり口にテレビ局側は猛反発。結局、放映権料を取ることは断念したものの、今シーズン開催される36大会の放映権は手にすることができました」

 とは、ゴルフジャーナリスト。

「一方で、日テレ系地方局の3大会が中止になり、日テレでのメジャー大会は冠スポンサーが降板しました。日テレはこれまで一番、女子プロをバックアップしてきた。宮里藍や横峯さくららが人気者となる前の視聴率が2%くらいしかないときから、ゴルフ中継だけでなく、バラエティ番組に選手を登場させたりして、女子ゴルフの普及に貢献しました。にもかかわらず、人気が出た途端、“放映権を寄越せ”というのはあまりに虫が良すぎると、抵抗しているのです」

 なぜ、小林会長はそれほど放映権に執着するのか。

 あるゴルフ評論家が解説する。

「ネットのスポーツチャンネルと組み、放映権料で稼ぎたいと考えているからです。その利益で選手の年金制度を確立しようとしている。女子の場合、引退してもなかなかレッスンプロになれないですし、何の保障もありませんしね。ですが、テレビ局との対立で大会が減ったり、スポンサーが降りたりしたら、選手の収入に直接響く。いまのところ、どちらが選手のためになるのかわかりません」

 せっかくの放映権奪取が、ナイスインとなりますかどうか。

週刊新潮 2019年1月31日号掲載

ワイド特集「禍福は糾える縄の如し」より

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