吉野家、いきなりステーキ… 「河野太郎」外相のセコ過ぎる“外食機密費”

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 定例会見での「次の質問どうぞ」4連発で株を下げたかと思えば、数日後にはブログで謝罪を表明した河野太郎外務大臣(55)。

 だが彼の場合、外交交渉のみならず、事務所の“食費”もまた秘密のベールに包まれていて――。

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 河野大臣が代表を務める政治団体「河野太郎事務所」の収支報告書を見てみると、飲食店の領収書がやたらと目に付く。それらは「事務所費」という項目の中に「食事代」として計上されている。

 総務省が作成した「収支報告の手引」によれば、事務所費とは「事務所の維持に通常必要とされるもの」と定義され、例として挙げられているのは事務所の家賃、火災保険料、電話料金など。

「政治資金規正法は、金の出処を規制する一方、使い道は問わない。ですので、これらの食事代も実は違法とは言えないのです」(日大法学部の岩井奉信教授)

 実際、事務所における飲食代も「職員の福利厚生費」としてであれば、事務所費に計上できるそう。とはいえ大臣、さすがにちょっと食べ過ぎでは?

 例えば、牛丼並盛が380円の吉野家で1万円を超す支出。実に28人もの胃袋を満たす食事代だ。いったい河野事務所には何人の職員が働いているのだろう。

 あるいは神奈川県平塚市内の、大臣の自宅にほど近い寿司店。本誌記者が1人で訪れたところ、お造りや握りにビールと味噌汁も付けて7千円弱。味は抜群。年数回、こんな“福利厚生”にありつけるとは、ホワイトな事務所である。

 赤坂ではリブロースステーキに換算して1600グラムほどの肉を平らげ、築地のイタリア料理店では24万円分の大宴会。同店ではお1人様1万円ほどでコース料理を楽しめるから、やはり河野事務所は相当な大所帯のようだ。時には、事務所から遠く離れた千葉のファミレスまで“遠征”することも。

 直近2年間、河野事務所の食事代は平均85万円ほどで、日本の総世帯平均食費とほぼ同額。事務所費というよりまるで家計である。

 外遊帰りの大臣に、事務所を維持する上でのステーキの重要性について問うたが、空港では完全無視。後で電話取材に応じたものの、「法に則って適正に処理している、それ以上は答えない」の一点張り。

「違法ではないけど、多すぎると舛添前都知事のように公私混同を疑われることも。李下に冠を正さず、と言いますしね」(岩井教授)

 外交秘密を守るのはいいけど、“外食大臣”なんてあだ名が付く前に、食費の秘密くらい公開しても良いのでは?

週刊新潮 2018年12月27日号掲載

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