殺人告白「前橋スナック乱射事件」組長は無罪 裁判長は“大岡裁き”か

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 異例ずくめの裁判は、意外な結末を迎えた。「前橋スナック銃乱射事件」などで死刑判決を受けた矢野治元住吉会系暴力団組長(69)が、あらたに告白した2件の殺人。結局、それについて、東京地裁は12月13日、「無罪」を言い渡した。これ以上、「死刑執行引き延ばし作戦」は許さないという「大岡裁き」か。

 そもそも、矢野は「日医大病院射殺事件」(2002年)と「前橋スナック銃乱射事件」(03年)で死刑判決を受けた確定死刑囚である。

 前の事件では、配下の組員と共謀し、日医大病院に入院中の同じ住吉会系暴力団組長を拳銃で殺害。次は、矢野の指示を受けた組員2人が、敵対する暴力団「稲川会」の幹部を殺そうとスナックで拳銃を乱射。その結果、何の関係もない一般人3人と幹部のボディガード役が射殺されたのだ。

 凶悪極まりない事件を立て続けに起こした矢野は、一連の裁判を経て、14年に死刑が確定。すると、時を経ずして、警視庁だけでなく、本誌(「週刊新潮」)にも手紙を送付してきた。それは、闇に葬られた2人の殺害を告白する内容だった。

 うち1人は、神奈川県伊勢原市の不動産業者、津川静夫さん(60)=当時=で、不動産トラブルから殺害したというもの。さらに、かつて政界を揺るがした「オレンジ共済事件」のキーマン、斎藤衛さん(49)=当時=も借金問題で揉めたすえに絞殺したと明かしていた。

 本誌の報道によりしぶしぶ重い腰を上げた警視庁は、2人の遺体を発見。矢野は殺人容疑で再逮捕された。

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