朝日新聞、CIAも見誤った「田中角栄」という政治家 “vs.エスタブリッシュメント”の確執
田中角栄生誕100年 「エスタブリッシュメントvs.成り上がり」の死闘――徳本栄一郎(2/2)
今も人気が高い田中角栄を米英はどう見たか。ジャーナリストの徳本栄一郎氏が読み解く機密文書から見えてきたものは、新潟の田舎から上京してきた小学校卒の「成り上がり」と、戦後日本に君臨した“保守本流エスタブリッシュメント”との確執である。
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拙著『田中角栄の悲劇』(光文社)で触れたが、総理に就任した田中は自分もエスタブリッシュメントに仲間入りしたと思い込んでいた節がある。「私は吉田学校の優等生」が口癖だったことからもそれが窺えるが、佐藤前総理たち保守本流は明らかにそうは思っていなかった。...