高千穂“3世代家族” 惨劇を招いた奇怪な人間模様

国内 社会 週刊新潮 2018年12月6日号掲載

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 天孫降臨の地・宮崎県の高千穂では、夜を徹して33演目を舞う、夜神楽がシーズンを迎えている。なかでも「地固(ぢがため)」「岩潜(いわくぐり)」は、刀を用いつつも、女性の帯を襷(たすき)として使うことから、子宝や安産の願いが込められた神楽として知られる。11月17日、皮切りの会場となった押方(おしかた)地区の公民館は、夜が明けるまで熱気に包まれていた。誰がこの時、刃物によって7歳の女児ら6名の命が奪われる事件が、同じ地区で起きると想像しただろうか。

 夜神楽から10日と経たない26日午前11時、農業を営む飯干保生(いいほしやすお)さん(72)宅で、事件が発覚した。

「町外に住む飯干さんの三男が、『実家と電話が繋がらなくなった』と警察に連絡したことが発端です。高千穂署員が確認しに行ったところ、屋外で女性の遺体を、屋内で男性3人と女性2人の遺体を発見しました。複数の遺体にナタによる外傷があり、争った形跡はない。42歳の次男・昌大(まさひろ)氏の遺体が、自宅から2・5キロ離れた橋の真下に流れる川で見つかっており、次男が無理心中を図ったと見て捜査を進めています」(社会部デスク)

 遺体は、現場宅で生活していた保生さん、妻の実穂子さん(66)、次男の妻の美紀子さん(41)、孫の拓海さん(21)と唯(ゆい)ちゃん(7)の5名と、次男の知人の松岡史晃(ふみあき)さん(44)。たちまち20台ほどのパトカーが現場に駆け付けた。

 市街地から離れ、13戸の住宅が点在するだけの静穏な集落に住む飯干さん一家は、周辺住民から見ても凄惨な事件とは無縁の生活をしていたという。

「保生さんは70歳を過ぎても、朝早く起きて一生懸命に農作業をしていた。米の収穫が終わった今はシイタケの収穫に力を入れていたよ。実穂子さんも農作業を手伝ってたな。孫の唯ちゃんは自転車の練習をしていたし、熊本から嫁いできた美紀子さんも、婦人会に参加したりして、住民ともうまくやっていた。夫婦喧嘩も警察沙汰も一回も聞いたことなかったのにねえ」

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