思いきり肉を食べてワインを飲め 糖尿病の権威が「10歳若返る」おいしい食事を解説

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糖尿病の権威が「10歳若返る」おいしい食事(2/2)

「カロリーの摂りすぎや、脂っぽいものの食べすぎで太るわけではないんです」。若返りの最大の敵である肥満について、糖尿病の専門医であるAGE牧田クリニックの牧田善二院長はこう解説する。老化の“真犯人”であるAGE(終末糖化産物)なる物質については前回を参照頂きたいが、体内に余った糖が動脈硬化などを招く原因となり、若返りには糖を適正に抑えることが肝要であるという。食事を存分に楽しみながらできる、若返り術――。

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 牧田院長の主張で特徴的なのは、オイルの効用だ。

「パンは、油と一緒に摂ったほうが血糖値の上昇が緩やかになります。パスタも、オリーブオイルをたっぷりと使ったもののほうがいい。特にオリーブオイルは、主成分のオレイン酸やポリフェノールの一種のヒドロキシチロソールに、抗酸化、抗炎症などの作用があって、動脈硬化を防げます。ただし新鮮なエキストラバージンオイルを使ってください。酢と塩を混ぜれば簡単にドレッシングにもなるし、日々の調理油の代わりにも取り入れてほしい」

 一方、バターはダメなのかと思えば、

「バターには、動脈硬化や血管系疾患を招く飽和脂肪酸が含まれているから、避けたほうがいい、というイメージもあります。しかし、昨年の『ランセット』に掲載された大規模な追跡研究の結果、飽和脂肪酸を含む脂肪を摂ったほうが、かえって病気のリスクが減ることがわかりました。国立がん研究センターの研究でも、同じ結果が出ています。ただし、トランス脂肪酸が多く含まれるマーガリンは避けるべきですが」

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