“お姫様抱っこ”で女性を監禁 余罪300件の男が告白した「生い立ち」と「髪の毛への執着」

社会週刊新潮 2018年11月15日号掲載

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本人供述は「被害者300人以上」

 連れ込みを始めたのは、20代後半から。酩酊している髪の長い女性を発見すれば、「酔い止め薬だ」などと嘘を言って睡眠導入剤を飲ませ、自室に連れ込んだ。

 被害者の数は「300人以上」(本人供述)に及ぶが、起訴されたのは9名について。容疑は強姦2人、準強姦1人、他の6人はわいせつ略取、準強制わいせつ、昏睡強盗などだ。

「事件以来、男性のことが怖くなり、電車に乗れなくなりました。仕事を辞め、電車に乗らなくてもよく、男性と接触しない仕事に変えました。寝ている間にされたので、今でも眠ることが怖く、家以外の場所では一睡もできません」

「被害を知って、ショックで頭が真っ白になりました。いい人として、何食わぬ顔で送り出した被告は、人間じゃない」

 法廷で被害女性たちは訴えた。9人の女性たちは皆、癒えぬ心の傷を抱え、身を切るような苦痛と苦悩の時を生きていた。

 センセーショナルな取り上げ方だった発覚当初と比べ、裁判の過程を追ったメディアはほとんどなかった。

 が、そこでは、「性犯罪者」の抱く闇の深さと、それに対処できない日本の司法の限界が浮き彫りになっていたのである。

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