膀胱“全摘”を明らかにした小倉智昭 復帰への道のり

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

「さて、私ごとで申し訳ないんですが、お時間をちょっと頂戴いたします」

「とくダネ!」(フジ系)の小倉智昭氏(71)が、そう切り出したのは、11月5日の番組の終わり際。翌日から約1週間、膀胱がんの手術のための検査を受けることを明らかにしたのだ。小倉氏によると手術は「全摘」で、検査後、11月下旬から長期の休みに入るという。

 突然の「告白」にお茶の間のファンもビックリしたに違いないが、小倉氏は2年半前にも、膀胱がんと診断され、内視鏡手術を受けている。

「内視鏡手術は膀胱内部にスプーンのようなものを入れ、がん組織をかき取る。しかし、筋層に浸潤があると残ってしまうのです」

 そう話すのは、がんとの付き合い方を説いた『がんの時代』(海竜社)の著者・中川恵一氏(東大病院放射線科准教授)だ。

 当時は早期発見で経過も良好とされていた小倉氏だが、実際には取り切れないがんが残っており、全摘を勧められていた。

「胃がんは大きく切っても術後の生活にあまり支障はありませんが、膀胱の全摘となると排尿に手間がかかってしまう。それで、ためらう人が多いのです」(同)

 小倉氏は免疫療法などで膀胱の温存を試みるが、病状は次第に悪化。夏休みの名目で入院したり、10月下旬には出血で出演が危ぶまれたこともあった。

 結果的に全摘を選ぶことになった小倉氏だが、手術にあたって、人工膀胱か代用膀胱のどちらかを選ぶとしている。

「人工膀胱は尿を体外に流し、それを袋で受け止めること(ストーマ)をいいます。一方、代用膀胱も腸を使って体内に尿の袋を作る。ストーマを嫌がる人は、代用膀胱にしますが、これも尿意を感じないので定期的にトイレに行く必要がある。それでも、転移の少ないがんなので、手術がうまくいけば、順調に社会復帰できます」(同)

 休むと分かったら、逆に聞きたくなるのが、あの「小倉節」なのだ。

週刊新潮 2018年11月15日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。