遅すぎたの声も… テイラー・スウィフトが“反トランプ”を表明したタイミング

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 28歳の歌姫の意見表明は、ここ日本でも大きく報じられた。米歌手テイラー・スウィフトがこのたび明らかにした“反トランプ”の効果のほどは……。

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 念のため断っておけば、彼女がドナルド・トランプ大統領(72)を名指しで批判した、という話ではない。発端となった10月8日のインスタグラムにあるのは、

〈11月6日の中間選挙について投稿します。私はテネシー州で投票するでしょう。これまで、政治的意見を表に出すことには消極的でしたが、2年間で私の人生や世界に色々な出来事が起き、気持ちが変わりました〉

〈テネシー州の上院議員に立候補しているのは、マーシャ・ブラックバーンという女性。可能な限り女性候補に投票してきましたが、マーシャ・ブラックバーンを支持できません〉

〈上院はフィル・ブレデセンに、下院はジム・クーパーに私は投票するでしょう。どうか、どうかお願いだから、あなたの州の候補者について学んで、価値観の近い人物に投票してください。ほとんどの人にとっては、100%同意できる候補者や政党はないでしょう。それでも投票はしなくてはいけません〉

 という文言である(一部省略)。つまりテイラーが述べているのは、「共和党の女性候補者ではなく、民主党の男性候補者に投票する」「みんなも選挙に行こうよ」ということなのだ。

 それは10月18日の投稿からもうかがえて、そこで彼女は“赤青白”のアメリカの国旗色に塗り分けたフットネイルの写真と共に、

〈私が、18歳で初めて投票するときに知っていたかったものは.…期日前投票。11月6日(選挙当日)より前に、すばやく簡単に投票することができる〉

 と綴っている。これを踏まえた上での“テイラー効果”を、北米在住ライターの関陽子氏に解説してもらおう。

「非営利団体Vote.orgによれば、10月7日から11日までの間の新規の選挙登録者は41万3691名だそうです。そのうちの65%が30歳以下。8月全体での登録者数がおよそ5万7000人、中間選挙に向けたキャンペーンが始まった9月でもおよそ20万人であることを考えると、5日間でのこの数字はすごいです」

 もっとも、これはあくまで“登録者”の数。選挙システムの詳しい説明は他に譲るが、41万人の全員が全員、投票するというわけではない。

「『セレブに影響されて登録はしても、実際は投票しない有権者が多いのでは?』との共和党のストラテジストの見立てもあります」(関氏)

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