全国父兄から怨嗟の声 “猛烈部活”野放しの元凶は「朝日新聞」が人命より大切な「甲子園」

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「人柱が出ないかぎり」

 批判精神という伝家の宝刀を、朝日の虎の子に向けないように、あらかじめ記者を“洗脳”しているわけか。先の吉田氏は、

「甲子園は、朝日新聞が高校生を利用したビジネスにすぎません」

 と断じて、続ける。

「酷暑の下、高校生が1カ所に集められて試合をすることも、18歳で燃え尽きるようなスケジュールを組むこともナンセンス。高校時代は次のステップで活躍できるように、自分をレベルアップさせる時期で、結果を求める必要も、選手として完成させる必要もまったくない。朝日新聞は高校生アスリートのことをなに一つ理解していません」

 スポーツ文化評論家の玉木正之氏もこう話す。

「近年、アスリート・ファーストといわれますが、高校野球なら球児ファーストが大原則でしょう。ところが実態は、テレビや球場で観戦している大人や指導している大人が、喜んだり涙を流したりしている。特に主催の朝日新聞は、部活動は熱中症に注意、と紙面に掲載しながら、高校野球は埒外に置いている。これは大きな矛盾です。だれか人柱が出ないかぎり、甲子園は続いていくのでしょうが、この際、100回大会を節目に、真夏の高校野球をやめることを真剣に検討してはどうかと思います」

 夏の甲子園をやめるか、せめて会場を京セラドーム大阪に移すなどの工夫をすれば、ほかの部活にも波及して若者たちの命が救われる。それが一番、弱者の味方にふさわしい振る舞いですよね、朝日さん。

週刊新潮 2018年9月13日号掲載

特集「全国父兄から怨嗟の声! 『猛烈部活』野放しの元凶は『朝日新聞』が人命より大切な『甲子園』」より

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