全国父兄から怨嗟の声 “猛烈部活”野放しの元凶は「朝日新聞」が人命より大切な「甲子園」

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朝日の記者を育てるため

「朝日の記者は、高校野球の取材を通して一人前になる。つまり教育、育成プログラムの一環なのです」

 と話すのは、朝日の記者の一人である。

「支局で地方予選をカバーしながら、膨大な数の選手名やその出身中学などをパソコンに打ち込みます。写真も自分で撮り、勝者と敗者の両方からコメントを取って記事を書く。質問を工夫しながら口下手な高校生に喋らせるので、新入社員は高校野球の取材で力がつくのです。高校野球の取材がミスなくできれば、選挙も事件も取材できる、政治部や社会部でも活躍できる。そういう方針なのです」

 ちなみに、ほかの朝日の記者によれば、

「勝ったチームも、負けたチームも、同じ文字数で美談を書け、と指導される」

 という。記者を育てるために、朝日は球児たちの危険な戦いを「美談」に仕立て、彼らの命を危険に曝しているというのだ。

 甲子園の弊害はほかにもある、と訴えるのは、近畿地方の私立高校の教諭で、

「働き方改革が叫ばれる中、甲子園への出場が決まると、教師は休みも取れなくなる。県予選で負けても、予選を理由に野球部員が授業を欠席し、時に期末テストが潰れ、引率する教師の穴をほかの教師が埋める」

 働き方改革関連法の盲点として、朝日にはぜひ紙面で追及してもらいたい。また、朝日の別の記者は、

「甲子園は朝日にとって、汗、涙、日焼けをキーワードに、お涙ちょうだいのビジネスになっています。だからこの夏も、朝日の社内に“熱中症への配慮をしよう”という意識は、まるでありませんでした」

 と言って、続ける。

「仮に秋田県の甲子園出場校が決まると、担当は秋田支局の記者が務めます。そして一緒に甲子園入りするので、チームの一員として一心同体化し、高校生たちと一緒に笑い、泣き、喜び、悲しむようになる。そんなふうに数年をすごすと、白球を追いかける高校生の姿が美しい、と感じはじめる。そうやって朝日の記者はオルグされるんです」

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