“国家的有為な人材”なら特例で… お笑い種の自民党「定年延長」

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 何より“日本の伝統”を重んじるのが自民党のセンセイ方である。だとすれば、これだって立派な“伝統”のハズ。

 隠居、もとい定年制度である。

 7月20日、自民党は、来夏の参議院議員選挙の1次公認候補を発表した。

 政治部記者によれば、

「56名が1次公認を受け、比例代表の候補は、内定を含んで20名。ただ、自民党は、比例代表候補に70歳の定年規定を設けているのですが、定年に引っかかるハズの現職9名のうち、ほとんどが公認を受けることになったのです」

 定年を免れたのは、山東昭子氏(76)や、柘植芳文氏(72)、衛藤晟一氏(70)ら7名。最高齢の山東センセイに至っては8期目の挑戦である。

「党としても世代交代を進めたいのがホンネですが、彼らに集まる個人票は無視できない。そこで“国家的有為な人材”や“余人をもって代えがたい候補者”である場合に特例という抜け穴を設けているのです。とはいえ、7名もの特例は異例です」(同)

 当の山東センセイに話を聞けば、

「有権者にとってもレストランのメニューのように、たくさんの選択肢があった方がよいでしょう。それに、万が一、病に倒れても、比例は繰り上げ当選になるだけですから、補欠選挙を行う必要もなく、経済的な迷惑もかけません」

 と、あっけらかん。

 後進に道を譲る気なんてサラサラないのである。

週刊新潮 2018年8月2日号掲載

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