「オウム麻原」死刑執行 事件で注目された女性信者たちの“その後”

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“美人信者”たち

 鹿島とも子同様、広告塔として利用されたのがオウムシスターズであった。

 一家総出で入信し、美人4姉妹が出家した。90年の総選挙では、彼女たちが象の帽子を被り、麻原を礼賛する歌と踊りを披露したことをご記憶の読者もおられるかもしれない。その後、脳機能学者の苫米地英人と長女が婚約すると、これを三女が批判したりして、姉妹の不仲が表沙汰になったこともあった。

「姉妹は皆、元気にしています。連絡も取っています。でも、それぞれ、どうしているかはお話ししたくありません」

 と話すのは、オウムシスターズの三女(37)。

 彼女は、かつて元信者と結婚していたが、現在は別の男性と一緒になっている。

「今の主人は私がオウム信者だったことは知っています。でも、オウムについては一切、話題になりません。アレフの信者が1千人を超えたそうですが、やっぱり、生きていて何か辛いとか人生がうまくいかない人たちが、そうやって求めていってるだけなんじゃないですか。オウムに限らず、そういう宗教ってたくさんあるじゃないですか。でも、私のように離れた人間からすれば、またそうやって大きくなっていくのは嫌ですね……」(同)

 もう一人、美人信者として取り上げられた信者がいる。

 地下鉄サリン事件後、上祐の運転手になった、元六本木のホステス、加藤智子(47)である。

 元ホステスだけあって、華やかな雰囲気の異色の美人運転手だったが、95年6月、元信者への逮捕監禁致傷の疑いで逮捕され、懲役2年、執行猶予4年の判決を受けた。

「3年程前、智子の父親が亡くなったが、智子がお焼香に来た。その時、『おじさん、久しぶり』って声をかけられました。で、隣を見たら3歳くらいの自分の娘を連れてきていた。『沖縄で暮らしている』と言ってましたが、何でも陶芸をやっているという話でしたね」(加藤の叔父)

麻原の家族

 最後に麻原の妻、松本知子(53)や4人の娘たちはどうしているのか。

知子は薬剤師リンチ殺人事件で逮捕・起訴され、懲役6年の判決を受けた。02年10月に刑期を満了して出所しているが、

「次女や三女らと行動を共にし、関東地方で暮らしています」(先の公安関係者)

 長女は、00年銃刀法違反容疑で逮捕され、さらに、

「翌年1月、東京・北区のスーパーで100点以上の食品を万引きして逮捕されました。りんご、キムチ、やきそば、うどん等々……。総額2万円相当の品です。教団の権力争いに敗れ、当時から教団内で孤立していましたが、現在、ファミリーとは絶縁状態とされている。そして四女は自ら教団との関係を絶つため、松本家を離れているようです」(先の元オウム信者)

 前述したように麻原は石井に子供を産ませたが、95年秋、当時18歳だったスメーダ正悟師(34)にも女の子を産ませている。彼女は、実母と麻原の子とされる高校生の娘の3人で、北関東の地方都市に住んでいるが、

「あの一家がここに引っ越してきたのは10年程前。当時、警察が来たから、あの子がオウムだったことは知ってるよ。お祖母ちゃんが孫を乗馬クラブに通わせていると自慢していましたよ」(近所の住人)

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