全日視聴率でテレ朝に並ばれた3冠王・日テレ 有働アナ登場まで待てない?

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“日テレ無双”といわれたテレビ業界の勢力図に異変あり――。5月の全日帯の月間視聴率トップタイに、テレビ朝日が並んできたのである。

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 視聴率3冠とは、全日帯(午前6時~翌日午前0時)、ゴールデン帯(午後7時~10時)、プライム帯(午後7時~11時)の3つの時間帯の平均視聴率でトップを取ること。

 日本テレビは、2017年度(17年4月3日~18年4月1日)の視聴率も3冠を達成し、4期連続の3冠となった。そして月間ともなれば、13年12月から今年(18年)5月まで、54カ月にわたって3冠、全日帯では59カ月連続のトップを走る、まさに業界の雄だ。

 だが、この5月に異変があった。5月(4月30日〜6月3日)の視聴率で、日テレは全日帯7.6%でトップを死守したものの、テレビ朝日も同じく7.6%でトップタイに並び立ったのだ。テレ朝の全日帯1位は13年6月以来、およそ5年ぶりのこと。一体何が起こっているのだろうか。放送記者が分析する。

追いすがるテレ朝

「実はテレ朝は、4月の全日帯では日テレ(7.6%)にあと0.1%差まで迫っていたんです。それも週別で見ると、第3週(4月16日~22日)と第4週(23日~29日)は日テレと同率首位でしたから、4月中旬から日テレに並ぶ勢いになっていたということなんです。その背景には、平日の帯番組である報道情報番組の好調だったことでしょう。テレ朝は早朝4時55分からの『グッド!モーニング』の7時台、それに続く8時からの『羽鳥慎一モーニングショー』が10%程度を取っており、同時間帯ではトップ。また、夕方は『相棒』の再放送などで数字を稼いでいます。もちろん、4月期のドラマ『特捜9』(水曜夜9時)、『警視庁・捜査一課長』(木曜夜8時)、『未解決の女 警視庁文書捜査課』(木曜夜9時)といったテレ朝得意の刑事モノがいずれも2ケタ視聴率で調子もよく、そのまま『報道ステーション』に雪崩れ込むことで、報ステの数字まで上がるという状況なんです」

 では、王者日テレはというと、

「日テレは全日こそテレ朝に並ばれましたが、相変わらずバラエティが強く、ゴールデン(11.6%)、プライム帯(11.2%)ともにトップを譲りません。なんといっても日曜夕方の『笑点』(午後5時30分)に始まり『真相報道バンキシャ!』(午後6時)を挟んで、『ザ!鉄腕!DASH!!』(午後7時)、そして『世界の果てまでイッテQ!』(午後8時)、『行列のできる法律相談所』(午後9時)まで続くバラエティの積み重ねは、ほとんどが15%以上を取り、どこも太刀打ちできません。間に入る報道番組『バンキシャ』まで12~13%は取りますからね。同様に月曜も『有吉ゼミ』(夜7時)、『世界まる見え!テレビ特捜部』(夜8時)、『人生が変わる1分間の深イイ話』(夜9時)、『しゃべくり007』(夜10時)までチャンネルを変えさせない布陣ができ上がっています。『踊る!さんま御殿!!』(火曜午後7時56分)や『嵐にしやがれ』(土曜夜9時)も強く、バラエティの高視聴率番組は日テレの寡占状態が続いています」(同・放送記者)

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